セイチェント・イーがやってきた

FIATのエレクトリックカー600eが数日間になりますが、いつもの地元ディラー様よりお借りしております。初物に大変興味の有る弊社にとって乗って診て触って新型車両を探求させて頂きテンションが上がります。
電気の力で走る車は、内燃機関で走る車とは次元の違う性能を持ち合わせており、車を使用するオーナー様の使用状況によっては大変有利な事が伺えます。モーター駆動ならではの走行の静粛性・加速性能・低重心がもたらす操舵性能が特徴です。バッテリー充電のインフラが身近に有り、どなたも容易に充電を行う事が出来れば電気自動車も良いかと思います。
オレンジカラーの600eは愛らしいスタイルと大変マッチしており、おしゃれな内装も含めイタリアンデザインが気分を高めます。早速、車両の操作方法もそこそこにいつもの試運転コースにFIAT600eを持ち出します。

メーターはバッテリー充電状態71パーセント・予想走行距離258kmと表示されております。シフトBモードにて走行すると強い回生ブレーキがかかりバッテリー消費を抑えれます。外気温度が低く3度からの走行でしたが、電気ヒーターと思われる機能なのか、内燃機関の車両よりはるかに早く室内温度が高められ快適な空間が保たれます。昨今のディーゼルエンジン車のヒーターの効きが遅い事と比べると大変二重丸です。

センターコンソール電動サイドブレーキスイッチの横には3モードのドライブスイッチが有り、ノーマルモード・エコモード・スポーツモードを切り替える事が出来ます。

エコモードは電費を稼ぐ省エネモード、航続距離を伸ばすには有効です。スポ―ツモードはアクセル開度に合わせてモーター出力の出方も変化します。スポーティなドライブィングを望まれる場合はこのモードで更なる性能を楽しめます。

フロント・リヤビュー、ユーザー様の好みにも寄りますが、良くも悪くもオンリーワンの他車に無い、永く飽きの来ないデザインかと思います。

最新の車両には当然な装備アクティブクルーズコントロール(ACC)はステアリングホイール左スポーク部にまとめられたスイッチで操作が出来ます。衝突軽減ブレーキは勿論レーンキープアシストも行い巡行走行の安全・疲労軽減に効果的です。

ADAS機能(先進運転支援システム)に付いても診断機にて確認したところ、フロントガラスのカメラ・フロントバンパー内のミリ波レーダーも弊社にて整備可能で有る事も確認出来ました。今後、この機能が正確に正常作動する為に診断調整整備も求められてきております。

フロントサスペションはマクファーソンストラット・リヤはトーションビームの形式です。

リヤのトーションビームは従来の形式に横方向の動きを矯正するラジアスアーム的なロッドが追加されています。(右リヤモノコックとトーションビーム左側を結ぶロッド)

フロント廻りを覆うアンダーカバーを外すと原動機となるモーターやエアコン電動コンプレッサーが見てとれます。内燃機関の車両とは見た目に別物です。

SDL診断機にて足回り数値やサスペションの状況を確認しました。1名乗車にて車両実重量は1661キロほど、タイヤそれぞれ1輪にかかる荷重は右フロント473キロ、右リヤが382キロです。駆動用バッテリーの重量も有り荷重が重めです。安価な性能を無視したタイヤや軽量ホイールは要注意です。ホイールPCDが合い装着出来るホイールは幾つか有りますが、ホイールの変更は純正オプションホイールもしくは、ヨーロッパのTUV規格の物が安心ですね。タイヤやホイールの荷重指数が今後重要になるでしょう。

前後のディスクブレーキ用ダストレスブレーキパッドはSessAブランドにて既に用意が有ります。電動車の回生ブレーキとコントロール性能の良い、SessAパッドは相性もよいでしょう。

レッドポイントも工場内に6キロと3キロの充電器を用意しております。

十分な試走や診断など行い少しセイチェント・イーが分かって来ました。まだまだオーディオやナビゲーションの性能や条件の違う状況での試走など分かり切れない事も多く有りますが、マイカーとして使用すれば更に電気自動車の優位な所が感じられるでしょう。充電方法が整えば、普段使いの車両として大きく活躍が期待出来ます。

 

数日間に渡り車両を提供頂けてたディラー様に感謝です。

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