アルファロメオ156GTAはクラッチが凄く重いので、原因調査から開始。
このところ急に増えたのが、アルファロメオ156&147のGTAを買ったばかり、というご新規様の
来店&ご相談です。
お話を伺うと、価格帯が現実的になったのでようやく購入できました。というケースが多いですね。
永年のあこがれを形にするのは夢のある話ですが、大切なのはその後の管理です。
中古車ですので個体差があって当然です。
アタリがあればハズレもあります。
アルファ147と156はアタリ&ハズレの落差が大きく、また、まともに整備を行わずに
買われている方も多いのが事実です。
当社では156のリフレッシュ車輌を製作しました。
この車が意味するのは、156・147を徹底整備する事で魅力をどこまで引き出せるか?という事と
新車以上のコンディションを実現するにはどれだけの作業が必要になるか?を自社で答えを
求めるべく突き詰めた、ある意味当社の挑戦でもありました。
実際に、ほとんどの車輌に必要な整備内容ばかりですので、これからの購入を本気で検討中の方は
熟読していただきたい内容です。
また、現在既に所有されていて、本気の整備をご検討中の方にも参考になるはずです。
とにかく魅力の詰まった車種であるのは間違い無いのが147・156です。
適度なサイズ感、優れたエンジン性能、人車一体となる楽しみを味わえるアルファロメオですので
良いコンディションの車を後世に残すべく、仕上ていきたいというのが当社の思いでもあります。
今回の156GTAは、コンディションで言えば中の中という所でしょうか。
全くダメ!という車輌が多い中、手を入れる事でしっかりと復活する1台です。
動かしてみて即時思わされるのが、クラッチペダルの異常な重さです。
ペダルストローク全行程の奥側半分程は尋常ではありません。
クラッチペダルの重さの主な原因は、クラッチの消耗によるものが多いですが、
今回の場合は走行距離がそれ程多くない為、原因が別と判断できます。
過去にクラッチフルードの交換が定期的に行われていと、油圧シリンダやホースの
状態が悪い事が多く、操作性に悪影響を及ぼします。
油圧ホースを調べてみると、酷い状態でした。
パーツクリーナを流し込むと、真っ黒なフルードが排出されます。
フルードタンクの中も真っ黒。
シリンダは永年交換されていないのか、固着寸前です。
まずはこれらを正常に戻し、変化がどう出るかを点検していきます。