ルーテシア3RS サスペンションメンテナンス


車検整備でのお預りをさせて頂いているルーテシア3RS。
少し前に、自社販売をさせて頂いた車輌です。

今回の作業の中心となるのは、サスペンションのメンテナンス。
消耗品の交換と言うよりは、全く別のものに組替える アップグレード に狙いを定めます。

こちらのルーテシアは、コンディションがとても良く、現在のノーマルサスの状態はとても良い。
普通に乗るならば、全く交換を必要とはしないコンディションを維持しています。
ありがちな劣化を見せることもほとんど無く「当たりの1台」という言葉がしっくりきます。

分解を開始すると、コンディションの良さが伝わるポイントがあります。
ダンパーのトップボルトとナットこそ錆ているものの、ストラットマウントを固定するボルトには錆が左右共に皆無。
ルーテシアのストラットアッパー付近は、カバーが付いていて湿気がこもりやすい事が難点。
カバーが無いと、ダンパートップに雨が直接たまるので無いよりはあった方が良く、でも湿気が..どちらが良いのでしょうね。
でも、その場所の錆が少ないという事は、これまでに打たれた雨量が少ないと言う事。

ルーテシアのサスペンションを分解する前に、いつも必ず行うのは取り外すナットとボルトの頭、露出した箇所の錆を除去する事です。

この3点は、いきなり緩めに掛かると、間違い無くはまる。ナットにボルトがカジってしまい、緩める事も締めることも出来なくなるのですね。

なので、ハンドブラストガンを使って、露出した箇所の錆を吹き飛ばします。

その後、イールドを塗って丁寧に緩めると確実にナットを外す事が出来ます。

過去にこんなボルト、緩むんかい!?という例も、同様の手法でクリアしています。

ドライブシャフト・スプラインがスムーズに抜けてくれて一安心。
ここもルノーの場合は、外すのに苦労することが多々ありますからね。

色んな事がスムーズに行くというのは、開始しなければ分からない事。
これまで使用してきた環境・使い方によって様々な個性を見せるのが自動車です。

時には、思いもよらぬ事が起きていて難航決定!という事も発生します。
そうなると作業ペースは当然低下し、円滑に回らなくなり、1週間で仕上がる予定が2週間になり、その波及は先の入庫車輌へと続いていくのが避けては通れない難しさ。

言い訳するつもりはありませんが、多数のお待ち頂いているお客様方にご理解を頂ければと思います。

引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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