Giulia 2000GTV ボルト折れて勢いも折れる
車検整備でお預かりをさせて頂いている アルファ 2000GTV は新車から日本にある 伊藤忠商事物のディーラ車。
コンディションの良い車両ですので、ヘビーな作業は今の所不要です。
クーラー付ですので、コンプレッサを駆動する為のベルトの劣化を確認し、交換を進めていました。
今となっては珍しいVベルト。
リブベルトの場合は、ひび割れが目立ち、交換を行うと言うのがセオリーです。
Vベルトの場合は、ひび割れでは無くベルトの減りが生じるのですね。
比較すると、その差は歴然。
クーラーベルトと、発電機のベルトは別系統である為、ついでに発電機のベルトもテンション調整を行う事に。
作業は終盤に差し掛かり、張り合せたベルトテンションをロックしようとナットを締めると。
工具を介して嫌な感触が手に伝わります。
「ミシっ」
ぇ?いま、ミシって言った?その後はナットを締めても締め付けが出来ず、最後にはナットの先端に折れたボルトが付いて外れてい来る始末。
あ~ちょっとめんどくさい事になったな。。
この手のジュリア系エンジンのオルタネータベルトのテンショナボルトは、ボルトの頭が薄く、なおかつボルトピッチはM8X1.0という常用ボルトではありません。
通常はM8X1.25がクルマ業界では主流です。
M8X1.25に変更すれば、頭を薄くするだけで事なきを得ますが、気持ち的に許せず本来の設定を維持する事に。
M8X1.0のボルトを長さ調整し、頭の形状も既存品と揃う様に加工します。
ボルトが折れた原因は、「誰?こんな所に穴あきボルト使ったの」でした。
ボルトにロックピンを入れてそれ用のナットと併用する事で緩み留をする為のボルト。
何故かそれが強度の必要な個所に使われていました。
「そりゃ力を掛けたら折れるよね」
週末に納車する事を目指して行っていましたが、色々と他事が見つかり完成が遠のきました。
週明けも様々な作業が混在必至!出来ないと嘆くでは無く、どうやり切るか。気張っていきますよ~!
Written by Hashimoto