クリオ3RS クラッチ交換作業の続編


今回のクラッチ交換を行う クリオ は、ルーテシアで無く本国仕様のクリオです。

左ハンドルの為、使用する部品が一つだけですが専用品が設定されています。

そのパーツは マスターシリンダ。
お預かりの当初は交換を想定しておらず、パーツの手配を行っていない箇所でした。

お預かりの際に伺った症例を基に、車輛をチェックすると「クラッチマスタも要交換」である事に気付き、慌てて在庫確認を行いました。
右ハンドルなら国内在庫がある期待は持てますが、左ハンドルはその期待はかなり薄くなります。
恐る恐る、在庫を確認すると1個のみですが、取引先が在庫をお持ちでした。

マスタシリンダ本体の動きが悪くなり、油圧発生も緩く、なおかつ音も出ているという症状でしたので在庫にとても救われました。

クラッチの残量はどうでしょう。
ミッションを降ろした際のクラッチカバー・ダイヤフラムの角度を見る限り、ディスクの減りが進行していると想定しています。


クリオにしては結構減っているかも。

取り外したディスクの厚み:約7ミリ

新しいクラッチディスクの厚み:8.4ミリ
約1.4ミリの消耗ですね。予想通り、減り量は多かったです。

新しいクラッチメカニズムをフライホイールにセットし、恒例の単体テストと荷重値チェック。

135キロと表示。スポーティな車らしい値です。

漏れていたクランクシールを新調し、フライホイールを取り付け。

車両側への組付けを行うと、ダイヤフラムの納まり方はかなり違いがでました。

レリーズシリンダを外した奥側にセットされている メンドラシール の組み換え。

レリーズシリンダ交換。

エア抜き時にレリーズパイプに無理が及ばぬように、固定機構を追加で取り付けてこの後はミッション本体の搭載と続きます。
Written by Hashimoto

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