アルファロメオミトは納車整備の開始


アルファロメオ・ミト 1.4 TCT は在庫車輛のご成約を頂き、納車に向けての整備を開始します。

これまで弊社でメンテナンスを続けてきた1台ですので、整備履歴が明確。
前回のタイミングベルト交換から丁度4万キロ少しを走行していますので、一式の交換作業を進めます。

ベルト関連一式の定番部品に加えて、樹脂製のベルトカバーも交換する運びとなりました。

樹脂製カバーは経年劣化で品質が変化し、もろくなります。
固定する箇所が欠損していたり。

指で触ればポロポロと粉砕する状態になっていました。

SST一式のセット。
プラグホールにピストン位置検出用のツールを2気筒分セット。ピストンの中立位置を検出します。

1.4Tとは異なり、マルチエアーはカムシャフトエンドにロックツールをセット。

ウォータポンプフランジの面清掃を行い、取り付け前の環境整備。

そして、新しいウォータポンプの取付。

ブローバイ処理ボックスとヘッドカバーを繋ぐシールリングは、大抵の場合がカチカチに硬化しており、シールの役目を果たしていない事が多い。


今回もその例に漏れず、シールを外そうとするとパチッと切れてしまいます。プラスチックの様に変質しているので仕方ないですね。

ここから微量ではあるものの、オイル滲み・漏れを発生し周辺にはオイル染みが生じます。

こういう箇所からのオイル漏れは、クラッチメカニズムに流れ落ちる可能性がゼロでは無いので要注意です。
クラッチが滑ってしまいますからね。

プラグホールガスケットの増し締めは、長期的に見た場合に効果的な作業。
イグニッションコイルを取り外した際に、コイル先端にオイルが付着している事が多いマルチエアエンジン。
構造上弱い部位で有りますので、たまに増し締めを行う事でオイル漏れ予防に繋がります。

TCTの作動油もこのタイミングで入替を行っておきます。


ベルト交換作業中にバッテリのメンテナンスチャージも同時進行で施工済み。
BOSCH BAT6120 充電器は、現代の様々な規格のバッテリに対応した優秀な充電器です。
ミトに搭載されるのはEFB規格のアイドルストップ対応品であるため、EFBモードでの充電を行います。

冒頭画像は充電完了後のモニターを撮影した物。どれだけチャージできたのかが、数値で確認出来る優れものです。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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