1.2チンクはイタリアを色濃く感じる内燃機関だと思う
キビキビ元気に走らせることの出来る、1.2Lファイアエンジン搭載のフィアット500はタイミングベルトの交換を行います。
このエンジンこそまさにイタリアン!であると私は思っています。
ファイアエンジンは遡る事1980年代から生産の開始された フィアット社が大衆車に搭載する為に生産を開始したユニット。
Fully Integrated Robotized Engine=ロボットが自動で組み立てるエンジンを意味する FIRE の名にはこんな意味なのですね。
小型の車を速く走らせるには、小排気量で高回転まで回るエンジンは必要不可欠。
3500回転から力を出すように感じる事も特徴の一つ。
そしてパワーバンドに乗れば、大きな力こそ感じ無いものの、レブリミットまでビーーーンっと回るこれがイタリアンエンジンの特徴。
使いこなすとクセになるフィーリングは、美味いピッツェリアで食すピッツァの様な、大衆性と中毒性を覚える。
イタリアで走るパンダは速い!これはイタリアツアー目の当たりにした事実でして、きっと1.2エンジンが乗っているのだろうな、など連想しました。
ツインエアーターボではあの感じの加速感では無く、伸びやかなNAをレブリミットまで使った速さを感じました。
そういう意味で1200ccのチンクは、イタリアン直系エンジンであると思っています。
ベルトには無数のひび割れが起きていました。
お客様の自己管理で「そろそろタイミングベルトを交換したいから予定を頼む」とのリクエストを頂いていました。
流石の嗅覚ですね。
ウォータポンプからは水漏れを発しています。
金属製のブロックプラグからジワジワと漏れ出ていますね。
値上がり感を強く感じるエンジンマウント。
3万円とは言いませんが、その手前まで値上がりの進んだマウントです。
今回、お客様よりリクエストを頂いたのが、アルミクランクプーリ―への交換。
こちらのプーリーは重量軽減のみがメリットでは無く、イグニッションタイミングを3度の範囲で進角が可能である事。
クランクシャフト線上での重量軽減ですから、軽量化により軽くエンジンが回る様になります。
固定部を緩めて、可動域で3度の移動が可能。
これにより、ECUマップ値に対してイグニッションタイミングを任意で設定できます。
ディストリビュータ式の点火システムで、ディストリビュータを回す動作と同じ効果が得られます。
オクタン価に対して最適な点火時期を設定することが出来、結果としてエンジンを元気に、出力向上を狙えます。
より一層、ビンビン回るエンジンに仕上がります。
ブラッドオレンジを連想する赤色を、心臓部に仕込んで..秘めるイタリアンをご堪能ください。
Written by Hashimoto