17万キロ走破のクラッチはいかに!?
エンジン冷却水漏れの探求を終え、メイン作業でもあるクラッチメンテナンスへと作業は移行しました。
フロントセクションの分解を終えた状態からの作業は、爽快に作業が進みます。
クラッチカバーとベアリングの干渉箇所は、随分と消耗が進んでいます。
段付き摩耗の進行具合がよく分かります。
赤茶けたクラッチハウジング内部と、油と埃で汚れたミッションケースの外観。
これは後ほど洗浄する事で、ある程度の美化が実現するでしょう。
クラッチの作動チェックは恒例作業になりました。
この作業を行う事で、組付け後にクラッチが切れない!?という嘆きのトラブルを完全に回避する事ができます。
備えあれば憂いなし!
走行距離は17万キロオーバーの、ツインエアー・マニュアルミッション。
クラッチはこれまでの過程では未交換であり、さぞかし減っていると思いきや思いの外に減っていない。
上手に乗った10万キロくらいのディスク厚とでも言いましょうか。
クラッチ残量は、外部からの目視確認ができませんからね。
半面、クラッチカバーのダイヤフラムは瀕死の一歩手前な状況からも分かるように、クラッチが減るだけが、交換時期ではないという事が理解できます。
ミッションが降りた状態での、サーモスタット交換。
使用するのは、弊社で仕込んでいる 対策済みサーモスタット です。
クラッチの組付けを完了。
ダイヤフラム角度が落ち着き、新品のクラッチならではの安心感を感じる状態に復活。
トランスミッションの洗浄作業が完了。
この後、レリーズフォーク・デフサイドシールの組み換えを行います。
今回、初の試みとしてアバルトでは既に定番作業のひとつ。
シフトコントトールレバー先端のジョイントを、強化品にコンバージョンしました。
トランスミッションの搭載完了。
各部の組付けを進めて行きます。
Written by Hashimoto