何年ぶりの施工?セレスピードトラブルの処置
車検整備でお預かりのアルファロメオ156セレスピード は、ご来店頂いた直後にセレスピードトラブルが発生し、最後の後退が出来なくなりました。
作動油が漏れ出し、油圧を維持できなくなり、クラッチとシフト操作機能が途絶えた状態に陥りました。
セレスピードのトラブルはもう何年ぶりでしょうか。
原因はアクチュエータ本体からのオイル漏れです。
指差した箇所からオイルが噴き出します。
セレスピードアクチュエータ 本体の交換を行ないます。
セレスピードユニットを取り外すのはとても久々です。
取り外したアクチュエータ本体は、外観上の劣化も結構進んでいます。
ロッドブーツの破れは、劣化の経年上仕方が無いですが、ロッド本体の先端部の摩耗が進んでいる事も判明しました。
この部分の摩耗劣化は、クラッチ接続ポイントの乱れに繋がります。
組付けの際に必要になるのが、この2点。
アクチュエータをトランスミッションに取り付ける際に必要と成るツールです。
レリーズレバーを縮めた状態にキープするプレート。
これがあるのと無いのとでは、作業性が大きく変わります。
シフト変速機構を、保持する為のアルミスリーブ。
これが無いと、ミッションにはめ込む際にガチャガチャと本体を揺する必要が出てくるため、金属同士の勘合部でもある為よろしくありません。
小さなツールですが、お役立ちアイテムです。
アクチュエータを組付け後は、エア抜き・キャリブレーションなど一連操作を行ない、作動確認を進めます。
不動状態に陥った156は、スムーズに動く様になり一安心。
これから、車検整備を進めて行きます。
Written by Hashimoto