カングー2のサスペンション関連リファイン
動力伝達装置の整備を終え、続いてはサスペンション関連のリフレッシュを進めて参ります。
トランスミッションの取り外しに伴い、サブフレームを降ろしていますのでこの際に施行可能な事、距離に応じて必要な事、現在の不具合改善などを行ないます。
冒頭画像は、ロワアーム先端のボールジョイント。
この関節部分に盛大なガタが生じていました。
ステアリングの操舵角度が大きくなる際に、ガタを原因とした大きな音も発生していました。
カングー2に多い症例として、スタビライザーのマウントブッシュの劣化があります。
これは、スタビライザーバーを支えるラバー素材のマウントブッシュであり、他の車では少ないですがこの部分の劣化により「ゴトゴト」とした音が発生します。
状況としては、低速走行中において車体が左右に揺さぶる動きを伴った際に発生し易い様です。
スタビライザー本体を取り外して、ブッシュの組み替えを行ないます。
取り外したブッシュは、穴径が拡がっていて、これがスタビライザーの保持力低下に結び付いているものと解釈しています。
ステアリングギヤボックスに備わるタイロッドとタイロッドエンドも、距離が増えると微量なガタが発生します。
この部分に不具合が生じると、ステアリングホイールをしっかりと保持しているにも関わらず、路面からの凹凸の影響でハンドルが取られるという印象を感じるようになります。
各部の組み替えを行ない、車輌側へ搭載・組み付けを行ないます。
新調されたクラッチメカニズム・ストラットマウント・そして今回のサブフレーム側のリファインにより、走行距離の多さを感じさせない仕上がりを実現している
ものと期待を込めて引き続きの作業を進めます。
Written by Hashimoto