ルーテシア3RS シフトレバーの操作性の改善
ルーテシア3RSは、シフトレバーの操作性の改善作業を行ないます。
これは、室内側レバーの裏側に位置する箇所に生じる問題を改善する作業です。
症状としては、ニュートラルポジションの中立位置にズレが生じるという内容。
1st.→2nd.の次に3rd.にシフトアップ操作を行なう際に、ズレが生じているとスムーズに3rd.ギヤに変速が出来ず、1st.に入るんじゃないか?
という妙な感覚を抱く場合、今回の症例が該当します。
冒頭画像は、シフトレバーが中立の状態を下側から見上げた様子。
横方向の操作を行なうレバーを動かすと、白色の樹脂パーツがスライドする事が確認出来ます。
そのレバーを逆方向へ動かすと、更に樹脂パーツはスライドします。
この現象は、中立位置を決定するための樹脂パーツの固定が緩んでいる場合に起きる症例です。
樹脂の台座に対してビスで固定している為、経年変化により緩みが生じて増し締めを行なってもロックが出来なくなります。
対策としては、固定方法を換えてしまう事です。
タッピングスクリュ式から、ボルト式に変更する為にオーバーサイズの穴を開けます。
その後、角形の面取りを行ないます。
これは後に、入れ込むナットサートの形状に合わせた形を形成する為です。
キレイに面取りが出来ました。
ナットサートの外形に合わせたタップでネジ山を形成し。
最後にナットサートをねじ込みます。
ナットサートは、締め込むことでロックされる構造です。
最後に樹脂パーツを、金属ボルトで固定すれば対策作業は完了します。
この作業を行う為には、マフラーパイプのセンター部の脱着・エキゾーストヒートシールドの脱着・コントロールボックスのカバー脱着が必要です。
少々の手間を様子作業ですが、シフトワークの違和感はマニュアルミッションを操るという操作の阻害をするので、ビシッとした状態を維持したいところ。
メンテナンスを承るルーテシアのほぼ全車に施工している作業です。
Written by Hashimoto