ミトQV ベルトが瀕死!


ご新規のお客様のアルファロメオ・ミトQVの作業を進めています。
最近、購入されたというお車です。

走行距離は7万キロ台。ベルト管理については把握をされておらず、もしかすると新車から未交換?何てことも過ぎりました。
恐る恐るベルトカバーを開けてみると。

ご覧の通りに「バキバキ」にヒビ割れ進行の進んだタイミングベルトの登場です。
コレを見た瞬間に、今までよく切れずに済んだものだと、とても恐ろしくなります。
と、同時に直ぐさま交換しておかなければ怖くてしょうがない、という気持ちになります。

ピストン位置の確認と、カムシャフトのロックを行い、ベルト交換作業です。

ウォータポンプも当然の如く、交換。

と、ここで新たに導入したツールをご紹介。
スタッドボルト・リムーバー&インサーター です。
メーカーはスナップオン。
いままでありそうで無かった、仕組みに惚れました。


2セット同時に導入。サイズが色々と入っています。

通常、スタッドボルトを抜く際は「ダブルナット」法で抜き取ります。
ウォータポンプの固定に用いられているのは M6 サイズの細いボルトです。その程度あればトルクも知れていますから、ダブルナットで簡単に抜き取れます。
問題はM14やM12といった、ミッション固定に用いられているスタッドボルト。
狭い場所に、ナットを二つ掛けて、それを回してボルトを抜くのはなかなかの難儀を強いられます。

今回のツールセットは、スタッドボルトにベースナットをセットし、ロック部をセットする事で全体を締め付ける事が可能。
なので、意外と軽く締め付けるだけでスタッドボルトを保持します。
ミッションを降ろす際に、使用する事で効率的に作業を進めることが可能なツールです。

外すのみならず、インサート用のツールは、エンド部のボールヘッドボルトを反対側からボルトにあてがい、締め付けます。
そうすることで、ボルトにダメージを与えずに保持するために良い感じに取付セットアップを行えます。

スナップオン社の宣伝部員ではありませんが、やはり良いツールが多いです。

フランジはキレイに処理済。
古いシール材を除去後に脱脂を行い、ポンプ取付に備えます。

ベルト廻りの組み替えを完了。

その反対側に位置する、サーモスタットも交換します。

樹脂製のコネクタも予防交換を施行。

プレッシャレギュレータの制御用ホースも、拡大するとヒビが無数に見付かりました。

定番作業ですね。ホースは交換します。
どうもこの部分のホースは材質的にひび割れを起こしやすい様です。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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