工場通信

最後の一品 LSD を106ラリー16Vに組付け

自社で在庫していた プジョー106＆シトロエンSAXO 用 CUSCO製 機械式LSD の組付けを行います。

車両販売からお任せを頂いた106、納車の際にLSDをお買い上げいただき、今回の車検整備入庫と合わせてLSDのセットアップご依頼をいただきました。
先ずはトランスミッション本体を取り外すところからスタートします。

その後、スタンドへの設置～ミッションの分解～洗浄～単体点検を行っています。
今回の施行車輌は走行距離が少なく、メイン及びカウンタシャフトの状態は良好。
シンクロの不具合も起きておらず、程度の良いミッションでした。

CUSCO LSDの他には、軽量フライホイールへの交換とクラッチメカニズムの交換も行います。

一連の消耗品は、この機会に交換を行います。

1WAYと1.5WAYを選択可能なLSDです。
今回組み付けを行うのは S16では無く、ラリー16V。
ブレーキシステムにABSが備わらない車輌です。
106には1WAYで組付ける事が多いのですが、アクセルオフ・フルブレーキング時の挙動の乱れの安定化を向上する為に 1.5WAYのカムを選択します。

ハウジングにLSDをセット。
センターカバーの内側を若干削る必要がありますので、その加工を施してロックボルトを締め付けます。

その後にメインシャフト・カウンタシャフト・シフトフォークを組み付けて、変速機構をセットします。
おそらくですが、最も多くの分解・組み付けを行ったのがこのMA型トランスミッションです。
久々の施工ではありましたが、何もかもを覚えているものです。色々な作業の中でも好物な内容です。


軽量フライホイールをセットし、組み上がったトランスミッションの搭載に備えます。
FF車にLSDを組み付けると、その効果をとても強く感じられ、楽しい車に仕上がります。
旋回中のアクセルON/OFFの際には、しっかりとステアリングを握っていなければ振り回される様な感覚に陥るのですよね。
万人向けではありませんが、モータースポーツ時には必須・必需品となるアイテムです。
Written by Hashimoto