工場通信

106ラリーはクラッチメカニズムのトラブル発生


クラッチの操作時に強い違和感を感じるというご相談でした。
伺っていた症状を確認するために試運転を行うと、クラッチワイヤーがとても悪くなっている。その様な印象を感じます。

車が完全に暖まると、更に違和感が増し、変速時(クラッチ操作時)は異音を発する事も確認出来ました。
「この感じは外部ではなく、内部の機械的問題かな？」と感じるためミッションを降ろしてみると。

「あらっ！？」
フォークレバーの根元にクラックを発見しました。

レバーの片側が折れそうになっています。
これでは、クラッチ操作の際に違和感を感じるのは確実です。
力が掛かれば掛かるほど、レバー角度に無理が掛かりますのでレリーズベアリングがカバーに対して均一に当たらなくなります。

部品交換が必要ですので組み替えを行います。
外してみると、根深い所までクラックは進行していました。

クラッチカバーとディスクは数年前に交換しているため、クラッチ残量としては十分に余裕があるのですがカバーのダイヤフラムは
トラブルの影響を受けて損傷を受け、削れていました。

レリーズレバー＋フォークのセットを交換・クラッチ機構も交換します。

沢山の数を見てきた106ですが、今回の様な事例は過去に1～2度程度。
滅多に起きないトラブルですが、今後は注意が必要となりそうです。
長く1台の車に乗り続ける事で、発生するトラブルの内容にも変化が出て来ます。
この先も不意の自体に対応が出来る様、態勢を整えていきたいと思います。
Written by Hashimoto

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