ルーテシア3RSはサスペンションのリファインを進行中
トランスミッション・クラッチ関連の整備を終え、トランスミッションの搭載を終えたルーテシア3RS。
続いては、痛んでいたサスペンションのリファインを進めて行きます。
強度的にとても丈夫である、当車輛のハブベアリング。
20万キロを越えていても不具合を生じる事が稀なのですが、今回については問題が起きていました。
各部の分解後、洗浄を完了させ個別の点検を進める中でベアリングの回転周期に違和感を感じました。
ゴロゴロとした場所があり、単体でのガタつきも生じています。
当初は予定をしていませんでしたが、交換作業を追加します。
激しく損傷し折損したフロントスプリング。
片側は、完全に折れています。
こんな時に重宝するのが、弊社オリジナルパーツ「N-spec Std.SPRING for Lutecia3RS」です。
点検・整備でご依頼を頂く車両の3台に1台くらいは折れているという高確率損傷部品です。
純正部品は国内に在庫が無い事が多く、2本欲しくとも1本しか無い。。など結構困る事もあります。
その問題を打開すべく、良心価格でリリースしています。
皆様の車両整備の際に、ご活用いただければと思います。
ショックアブソーバのダメージも進んでおり、これまで手掛けたルーテシアの中で一際安定感を失っている印象を受けました。
今回のリファインにあたり使用するパーツは以下の内容です。
◇ハイスペック・スタンダード・ダンパー
◇Nスペック・スタンダード・スプリング
◇ノーマル・ストラットマウント
◇ダブルアクスルストラット・ジョイントベアリング
◇フロントハブベアリング
◇ステアリング・タイロッド
◇リジッドメンバー
ハブベアリングの組み換えの際は、ドライブフランジ(ロータとホイールの取付面)を個別で抜き取るのですが大抵の場合は勘合がきつく、加熱後に
プレスを使用して抜き取る作業が必要になります。
その際に生じる金属同士のカジリ痕が残るので、面を整える事を目的として旋盤を用いて軸部の清掃を行っています。
ルーテシアでの定番交換部。ステアリングラックの構造部の一つ、タイロッドです。
タイロッドは関節の様な部分があり、そこの節度が緩くなってきます。
そうすると、微妙なガタが発生します。該当部のガタは微量ですが、ナックルを通じてタイヤまでの間にガタは増幅して表に現れる為、直進性の
悪化や旋回時の違和感に繋がります。
リジッドメンバの組み付けも完了。
ディスクロータの交換・パッドの交換も行いながら各部の組み付けを進めています。
分解時に気になった、パッドの編摩耗は単体にするとその状況が明らかになりました。
原因は、パッドの縦方向の長さが少し長い事によるものです。
寸法の違いが、使用過程を経て後々にこのようになってくるという。怖いですね。
盛りだくさんであった内容も8割程を完了しました。
リフトから降ろし、リヤ周りの作業も進めながらアライメントに向けて進めて行きます。
Written by Hashimoto