工場通信

ここは必ず交換しておきたい重要箇所

クラッチ関連の作業が進行中のフィアット500 1.2Lです。
トランスミッション側にも消耗箇所がありますので、今回はその部位をご紹介します。

冒頭画像に映る部品は、クラッチレリーズフォーク・レリーズレバー・ベアリングです。
レリーズフォークは、過去の事例として金属疲労から折損するという事もありましたので「目に見えて消耗する」個所ではありませんがそれ故に交換の意識が薄れがち。
レリーズレバーは、半円状の窪みが消耗する事が懸念されます。消耗が進むと、デュアロジックシステムの補正が追いつかなくなる事からクラッチの凝結に支障をきたします。
細かなマイナーパーツですが、どれも重要度の高い部品です。

14万キロ頑張った事も有り、その他にもトラブルの要因もあり、この機会にアクチュエータアッセンブリを新調します。
アクチュエータは、複数の部品から構成されており、部分交換がとても割高な金額設定となります。
世間的には高額と囁かれる部品でありますが、オルタネータをリビルトする事が割高であるのと考え方は同様と思います。
消耗が進みやすいポンプや、アキュムレータは単品購入する事を躊躇する金額です。
それ以外にも悪くなる箇所は存在するわけですから、値は張りますがアッセンブリ交換の安心感と確実性は価値があります。

こういった部品は、対策が何度も施され「今買うものが最新形」と言えます。
特に油圧ソレノイドについては接続コネクタも形状変更され、これまで使用してきた物とは別物に変化しています。

日本国内の在庫数の多さを知ると分かる様に、アッセンブリ交換の優位性は確実にあります。
過去に修理を行った経緯もありますが、結果的に満足度を得られる結果に至らず、現在は修理を行う事を辞退しています。
デュアロジックシステムは、個性満載であります。
車ごとにクセがあるのは確かで、トラブルを抱えていたとしても上手な乗り方を心がける事でトラブルを回避する事も可能です。

クルマと会話しながら乗る事で、上手く付き合うことが出来る。なんとも可愛らしい特性だと思いませんか。

国産車では許されない事も、イタリア車では許せてしまう。愛ですね～！
Written by Hashimoto