ブレンボキャリパのロックピンは手入れが重要


クラッチ関連の整備を進めていたルーテシア3RSは、組み付けの終盤でブレーキ系統のメンテナンスも行いました。
何かを分解した際、同時に施工が可能な事をまとめておくことで結果的に費用が抑えられます。
走行距離を重ねた車両の場合は、整備内容を賢く組合せる事が大切ですから、効率の良い施工になる様にご提案させて頂いています。

ブレーキパッドとディスクロータをリファインしています。
これまでは、スポーツ性能を重視したパッドを使用していたお車ですので、ディスクロータの消耗が激しかったです、
全体的消耗もあり(厚みが薄くなるという意味)さらに、レコード盤状の線傷が多量に残っていました。
これから先の車の使い方を考えると、低ダストパッドにしておきたい。というオーナーからのご意見を基にパッド・ローターの交換となりました。

装着率の高いブレンボの純正キャリパ。
キャリパとパッドを固定する役割を、4本の金属ピンが担います。
キャリパの素材は軽量なアルミ合金、ロックピンはスチール素材。
融雪剤の影響や、過熱による酸化が繰り返される事で金属ピンには錆の影響が生じます。
そうすると、ロックピンとキャリパが固着してしまい、次回の取り外し時にとても苦労する。という事が過去に数台の事例としてありました。

それらを防止するには、ブレーキメンテナンスの際にロックピンを清掃~防錆効果が高く耐熱性に優れた溶剤を塗布します。

作業のひとつずつに、何かしらの一手間と確実性を合わせる事で、その場限りの部品交換では無く先を見据えた整備となります。
そんな作業を心がけています。
Written by Hashimoto

関連記事