クラシックミニのクーリング関連トラブル
今年の夏は暑かったです。猛暑続きで、車も大変!
色々なクルマが、暑い夏を乗り越えて夏バテ疲労を現し始めています。
今回は、クラシックミニのオーバーヒートによるトラブル。
水量が減り、水温上昇となったのですが原因はラジエタ本体からの水漏れ。
結構な量の水が減っていたので、もっと分かりやすい盛大な漏れがあるのかな?と、始めは思ったのですがド派手では無く地味漏れでしたね。
ラジエタ本体を加圧すると、小さく開いたピンホールからブクブクと漏れ続けています。
作業性が悪いのですが、昔から行っている作業なのでサクッと分解し、ラジエタはコア交換を行いながら一新させます。
ついでに、この時しか施工のできないウォータポンプは交換しておきたいところ。
それと、サーモスタットも交換です。
上の画像で、黄色のクーリングファンが見えると思います。
ファン本体は、ウォータポンプに取り付けられていて、ウォータポンプは補機類ベルトで回転します。
こうして見ると、クラシックミニのはFF車でありながら、FR車ベースの設計である事がよく分かります。
数ある英国車の多くのモデルに搭載されていた BMC Aタイプエンジン。
その頃はFRが当たり前でしたがそのユニットを使ってFFコンパクトサルーンとして生まれたのが、1959年より生産の始まったミニなわけです。
今考えても凄い構造です。
ちなみに、トランスミッションはエンジンの下側に装着されています。2階建て構造ですね。
オイルパンの中がミッションケースというわけです。
ラジエタは本体交換では無く、昔ながらの方式でのコア交換を行っています。
昔はそれが当たり前でした。ラジエタ屋さんに本体を持ち込み、コアの段数指定で造ってもらうという流れです。
最近思うのですが、クラシックミニに対して大体の事を行える人間は、その他の事も大体の事が施工可能であると。
私が勝手に先輩メカニックと呼び親しむ、頼れる先輩が居ましてその方もやはりクラシックミニから始まっています。
大体の事を器用に熟し、経験も勘も鋭くセンスが良い。
その他にも多くの尊敬できる方々が、クラシックミニを起源としている事が多いです。
自動車メカニックの職種は、生涯勉強を続けていける面白い職です。クルマの技術が進歩し続けていますからね。
どれだけ進歩と進化を続けても、アナログの基本が軸にあれば大体の事はなんとかなるもの。
日々勉強ですね~。頑張ります!
Written by Hashimoto