工場通信

FIAT500のタイミングベルト交換　ベルトのひび割れが多く危険な状態でした

フィアット500のタイミングベルト交換を行いました。

以前よりABARTH500の整備をご依頼頂いているユーザー様が、走行距離も13万キロを超えた1.4LのFIAT500を手に入れられました。走行過多の状況を安心して走行出来る様にと各部のリフレッシュ作業のご依頼です。大きな予算とお時間を頂いての作業となります。

整備に取り掛かりすぐに目についたのがリブベルトの劣化の酷さ。

表も裏も両面にわたって劣化が進みいつ千切れても不思議ではない危険な状態です。

ここまでひび割れた状態は初めて目にするレベルのギリギリの状態ですね。

更に分解を進めタイミングベルトが姿が見えるとこちらも劣化が進みひび割れ多数な危険な状態となっていました。

年式も古くなり走行距離も多くなっている車両ですので今回はリブベルトのテンショナーも含め交換していきます。

ウォーターポンプを取り外すとシリコンガスケットの残りがべったりと残されますので取り除きます、ここで手を抜いてしまうと後の冷却水漏れに繋がりますのでしっかりと取り除き、取り付け面をキレイに整えてから組付けしました。

ＳＳＴを用いてピストン位置を検出し、カムシャフトの位置関係も確認しながらタイミングベルトの交換を行います。

分解時に気になっていたクランク角センサーへ続く配線を保護するコルゲートチューブの劣化。

触るとボロボロと崩れ落ち配線がむき出し状態となっています。

タイミングベルトカバーの中に隠れる箇所ですがしっかりと保護しなおしてから組付けしました。

エンジンマウントなど作業中に取り外す消耗部品も劣化が進んでいましたので交換しながら組付けを行へエンジンの始動確認を行い作業完了です。

各部に劣化が見られる状態でしたがトラブルが起きる前に無事に交換出来てホッとする整備となりました。