タイミングチェーンのリファイン
2人がかりでステムシールを交換し、組み付けを引き続き行っています。
プジョー308SW 13万キロを越えて、カム駆動系統のリファインを行います。
冒頭画像は、カムシャフトを正しくセットする為のSSTの使用風景。
このエンジンには、カムシャフトキャップに対して位置決めのノックピンが備わりません。
その為、カムのセット時にとても注意が必要となります。
SSTがあれば、カムをキャップで固定する前に正しい位置関係にセットする事が可能で、位置決めの無いキャップに対して有効となります。
カムも、キャップも、洗浄を行う事で素材本来の色を取り戻してます。
オイル管理が行き届いてはおらず、オイル消費も起こしていたため、茶褐色に染まっていました。
伸びたチェーンは新調。ガイドは樹脂ですのでもちろん新調。
このガイドもそこそこに曲者でして、新品は乳白色なのですが、使用過程を経た物はやはり茶褐色となります。
同時に、樹脂部品故の劣化が発生し、分解時には一部が破損する事も多々。
バルブタイミングを最適な位置にセットして、テンショナも交換し、組み付けを進めます。
施工後、エンジンを始動する際に始動後の異音が消え去り、とても静かにエンジンが回る様になった事を確認しました。
エンジンはご機嫌を伺う必要のある大物部品だと思っています。
様々な形で、疲労を表現しますので、いち早くその不具合に気付く必要があります。
その為には、普段から良質なオイルを、メーカーの推奨する距離よりも倍以上は速いタイミングで交換する事をお勧めしています。
オイル交換は1万キロ毎・減ったら補充は大きな間違いだと私は思います。
減ったら補充=秘伝のたれ方式では、たれは美味しくなっても、車は良くなりません。
なんだかんだ言っても相手は機械ですからね~。
Written by Hashimoto