オイル消費よ、これで治ってくれ!
「エンジンオイルが消費する」原因は様々です。
現代の車で多いのは、オイル下がりが原因である事が多い様に思います。
オイル下がりとは
シリンダヘッド上から、燃焼室内にオイルが滴る→少しずつ燃えていく。事を意味します。
そうなる原因は
バルブステムシールの硬化・バルブガイドのガタが考えられます。
今回の作業は、プジョー308のオイル消費の修理作業です。
EP6エンジンにはアルアルな話です。
オイル消費の原因をステムシール硬化と疑い、作業を開始。
ステムシールの交換作業については、一般的にはシリンダヘッド・オーバーホールの際に行うのが流儀。
シリンダヘッドを降ろし、全てを分解し、機械加工も行いながらビシッと整える。。。なんて大げさな事を行うわけでは無く今回はシール交換のみに的を絞りたいわけです。
ヘッドは降ろさず、車上整備で完結。ついでにチェーンなどの消耗品は必要あれば交換を。っと考えております。
現在のバルブタイミング確認を行います。少し前に、タイミング調整は施工済み。
でも、あれあれ?意外にもずれていました。
チェーンの伸びを確認するために、ダミーテンショナを組み付けて寸法チェック。
寸法は73ミリ。
規定値は68ミリ以内ですから、チェーンの伸び有り!という事に。
今回はチェーン交換が必須です。
こうやって、チェーン交換の必要性を調べているというわけです。
まずは目的地への到着を急ぐべく、各部の分解を急ぎます。
SSTを使いまくりです。工具の素晴らしさを実感する作業です。
車上でバルブスプリングを縮めて、バルブコッタという2分割のロックを取り外したり、取り付けたりするツールです。
エキゾースト側のステムシールは、カチコチに凝り固まっていました。
プライヤで握ると、形状記憶の如く、潰れそのまま割れうと言う結末に。
新品のシールは、柔軟性があり、ステムの動き対して追従性があります。
最大の難関は、シール交換後のコッタ取付作業にあります。
テコの原理でバルブスプリングを押し下げながら、その隙にとても小さなコッタ2個をセットするのです。
これ、2人掛かりでなければ 相当に厳しいのです。
助手のスタッフKが天才的なアシストをします。彼が居るから上手くいく。そんな作業です。
あーだこーだ、掛け合いながら進行するたびに慣れを実感します。
仕事でありながら、人の有難みを知る事ができ、作業の満足感も十分に。
自動車整備!楽しい仕事ですよ~!
続きは、次回にお届を。
Written by Hashimoto