工場通信

シトロエン・カクタス MSAの適合調査

シトロエン・カクタス 3気筒過給器付エンジンに、MSAの適合確認～取付を行います。

以前にV-UP16は装着済みのカクタス。
取り付け後の効果を絶賛して頂いていました。
登り坂で頑張らなくても良くなった！との直感的なご感想ですので、点火電圧の昇圧によるトルクアップを果たしている結果ですね。

MSAが装着出来るならば付けたいよ。とのリクエストを頂戴しましたので、早速検証をさせていただきます。
今回、タイミングよく別件の打ち合わせで 制作元である TWIN TOP さんが来店されていました。
検証をお願いする事に。
私はBOSCH FSAに内蔵されたオシロスコープを使用しますが、ツイントップ吉田さんの愛機はテクトロニクス。ガチのオシロスコープです。

検証の結果、アバルトなどに用いるタイプが作動方式として同じである事が分かりました。
4気筒と3気筒の違いがありますが、こちらを使って取り付けて行きます。

3気筒だからスムーズに取り付けできるかな～？っと思った矢先に思い出しました。
このエンジン、作業性が凄く悪いんだった。。インマニが覆いかぶさっていて、コイルの配線は全て後ろ向きに伸びている。V-UPの時も苦労した覚えがあります。

狭い隙間からアクセスして、並列に配線を接続。

MSA本体はバッテリの隣のボックス上に配置。
バラした箇所の各部を元通り組み戻して、作動確認を行います。

MSAは本体の仕様により、アイドリング時の点火回数と中回転以降の回転数の設定に種類があります。
多ければ良いという事は無く、そのエンジンの性格などによりセットアップしています。
今回の仕様は、アバルトなどと同じ「アイドリング～3800回転：4回」その後「3800回転以降：3回」という設定です。
以前はアイドリング5回だったのですが、途中で仕様変更を行っています。

マルチスパークという点火方式は、直噴エンジンの場合には純正で採用されている事も多いです。
プジョー・シトロエンではテンロクターボの200馬力シリーズには標準採用されていて、常時マルチというわけでは無く
たまにマルチという手法であります。
燃焼状態が悪い時にマルチスパークを行うという事ですね。
厄介なのは、マルチスパークを標準で行っている車両にはMSAは装着出来ないと言う事。
仲が悪くてケンカしてしまうのですね～。

殆どの車両には装着が可能ですので、V-UP16のステップアップとして如何でしょうか。
Written by Hashimoto