106のカムカバー ガスケット 困りますよね
シリンダヘッド搭載完了


シリンダヘッドのオーバーホールを進行中の106。
ヘッドガスケット組付けて、シリンダヘッドボルトは角度締めの塑性ボルトなので新調し、丁寧に締め付けを行いました。
そのまま水もオイルも入れずに一晩寝かせて熟成。

翌日、冷却水を入れバッテリを満充電し、いざスタート!
この時はいつだって緊張します。
イグニッションオン・オフを数回繰り返し、燃料圧力をインジェクタレールまでしっかりと送り、ISCVを学習させ、いざクランキング!

ブルンと何事も無かったかのように、火入れの完了。そして安定したアイドリング。組付けた後の醍醐味です。
この後、オイル漏れ・水漏れの有無・異音などが無いかの一連の確認を行います。

カムシャフトカバーガスケットという部品が存在しないのが不思議な構造の106。
「ガスケットが悪くなったら、カムカバー本体を交換して下さい」という車です。
カムカバーの裏側に成形されたシール剤が備わっています。
凄く気を使って丁寧に剥がしても、成形シールの一部が剥離したり。。。
その辻褄を合わせる様に液体ガスケットを塗りながら組付けるのですが、オイル漏れが起きやすいのですよね。

何年も前にカムカバーは生産終了、結構な苦労をしてきました。
冒頭画像のガスケットを同業者の方が作成しまして、使わせて頂いています。

ガスケット素材を、形状に合わせてカットした製品です。
カムカバー裏側は、段差が存在していたりするのである程度の厚みが必要。そこも計算し作成した頼れるパーツです。

生産終了した物も、皆が努力すればなんとか形になるものです。

106は一連の点検後、試運転を行いました。
分厚くしっかりと走る印象は、シリンダヘッドのオーバーホールの恩恵です。
きちんと組み直したヘッドを搭載する事で、とても調子が良くなります。良い音して回っています。
間もなく仕上がります。
Written by Hashimoto

関連記事