工場通信

106S16 生涯を共にする為の徹底整備スタート

遠路はるばる106s16をお預かりさせて頂いています。
数年前に一通りの基本整備をお任せいただき、その後はマイナートラブルは起こるものの大きな不具合が起きる事も無く過ごしておられました。
今回は、クラッチレリーズベアリングより異音が発生した為に、レッカー搬送をお客様が手配されての入庫と相成りました。

驚くのは今回の入庫に至るまでの経緯。
当社との打ち合わせ・レッカーの手配に至るまですべてが海外より遠隔による事です。
お客様本人は、インドネシアに海外赴任中である為、メールによる打ち合わせとSNSに備わる無料通話を用いてコンタクトをとらせて頂きました。
距離を感じさせぬコミュニケーションの取り易さに、色々な意味で恩恵を感じます。

クラッチレリーズベアリングの音なので、クラッチ一式の交換を先ずは思い浮かべたのですが、いきなり施工を行うのでは無く一通りの点検から始めました。
すると、色々な不具合が明確になります。
お客様ご自身でオイル漏れ修理は行われている模様。
カムカバーがとても綺麗な状態でした。

ですが完治には至っておらず。
エンジンの下側までオイル漏れは到達しています。

106のオイル漏れ、しかもこの場所に大量に付着。。
これはシリンダヘッドガスケットからの漏れである事がほとんどです。
前期型の106に多く見れれる症状です。
前期と後期とではヘッドガスケットの素材・構造が異なるのですね。

走行距離は11万キロ越え。
過走行という言葉で片付ける事が嫌いな当社ですので、距離なんてなんのその。俄然ヤル気が湧いてきます。

ポイントを抑えてこの機会に出来る事に集中し、不具合改善とグッドコンディションの両立を目指して進めて行きます。
Written by Hashimoto