208シエロはダンパー交換で上質を取り戻しました
ストラット・トップマウントの交換を行いました。
12万キロを越え、ダンパーの状態はまだ大丈夫。。。という想定で、悪くなり易いトップマウントを交換し乗り味を復活!と思ったのですが甘かったです。
半浮動式のトップマウントは、車両の自重を請け負う大切な部分。
固定式の構造に比べると、ゴム質劣化が顕著に走行安定性の悪化に繋がることが特徴です。
ストラットハウジングに固定されてはいない事が、悪路での衝撃吸収に優れている事が利点です。
ストラットマウントを組み替えるためにスタンドへセットし、コイルスプリングを取り外す際に異変に気付きました。
(背景の308は自社車両の為ナンバープレート処理を行っていません)
ダンパーシャフトがシリンダより抜け出てきています。
そのまま抜き取ることが出来てしまいました。
封入されているオイルが溢れ出します。
純正のショックアブソーバに稀に生じるのですが、マウント交換の為に分解しダンパーの状態を確認するために「縮めて・伸ばして」という動作を行います。
その際に、若干お疲れのダンパーの場合気づかぬ際に内部損傷を引き起こすことがあります。
組付け後に「あれ?何かおかしい。。」となるのですが、今回は派手にその様な事例が起きたのでしょうか。
国内に部品在庫があり、一安心しました。
左右ともに新調し、組付けを進めます。
何とか年内の納車に間に合わせることが出来ました。
組付け後の印象は、とても良くなったと感じられる結果でした。
作業前に減衰機能を損なっておらず「12万キロを走行しているとは感じさせない、程よくマイルドで良いアシだな」と感じていました。
ところが新調したダンパーの乗り味は、コシと包容力がたっぷりあり、新品ダンパーの性能をしっかりと堪能できる仕上がりに変化しました。
それを感じられた時に「そうそうこの感じが好きでコンパクト・フレンチに乗っているんだよ!」とユーザー目線で納得しました。
小さな上質を感じることのできる結果を残すことが出来て良かったです。
Written by Hashimoto