ツインエアーの点火系統予防とバージョンアップ


フィアット500 ツインエアーの点火系統バージョンアップ作業のご依頼です。

今回装着をさせて頂く「MSA」はスパークプラグより放つ火花の回数を増加する為のデバイスです。
「マルチスパーク」と呼ばれる制御方式でして、近年では標準カーメーカーも標準採用する点火制御方式です。

ツインエアーに関しては純正では採用されておらず、1回の燃焼行程において1回の点火となります。
マルチスパーク制御を通過することでアイドリング時~3800回転までは5回のスパークを行うことが出来るようになります。
バリアブルスパークの採用により、3800回転以上の回転域では2回の点火に切り替える制御を実現しています。

MSAにより、分厚く・上質に、エンジンをスムーズかつパワフルに仕立て上げる事が可能になります。

装着前の打合せの際に、イグニッションコイル本体が新車時より未交換であったことが分かりまして、同時交換を行う流れとなりました。
初期のころのツインエアーですので、イグニッションコイルの予防交換は先々のトラブルを未然に防ぐ意味で大切なことです。
(ご存じかとは思いますが、イグニッションコイルは消耗品です。スパークプラグも同じくです。)

作業中に気になったのが、フューエル・プレッシャ・レギュレータを制御するホースの亀裂。
バキュームホースが劣化すると、ひび割れにより2次エアーを吸い込むようになり、エンジン不調を誘発します。

MSA本体は、アルミステーを介してバルクヘッドに固定します。

振動の多いエンジンですので付近の配管類が、MSA本体と擦れることが考えられます。
カットホースにスリットを入れ、配管に巻き付けて保護します。


ダイレクトエアクリーナを装着しているお車ですので、画像の箇所にも擦れの影響が出ていました。
大切な部位ですので、同じように対策を行っておきました。

装着後のお客様より、エンジンのフィーリングが良くなった!とのお言葉を頂きました。
以前に取り付けさせて頂いた V-UP16 との相乗効果も相重なっている事でしょう。

Written by Hashimoto

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