工場通信

ルノーカングー ベルト周りがズタボロです


あと少し走っていたら、きっと大変な事になっていたであろう。そんな状態の作業に直面しました。

車両はルノー・カングー　Ｋ４Ｍエンジンを搭載した前期型です。
オルタネータベルトには無数の亀裂が確認できます。


ベルトテンショナのベアリングは、音を発しておりそこからも危険な雰囲気を漂わせていました。

アルミ製のベルトカバーを開けると、先ほどと同じくひび割れたベルトが顔を覗かせます。
危険度から言えば、タイミングベルトのひび割れが勝ります。

その後、下側に位置するベルトカバーの内部を確認すると。
「なんだこれ？」という粉の様なカスが目に入りました。
何かを削った様な細かな粉塵です。

これが何なのかは、その直後に判明しました。
タイミングベルトの奥の部分が削れており、所により剥がれている様な状態になっていました。


見ただけでその危険度を物語っています。
あと少しで、おそらく破断していたであろうタイミングベルトです。
ギリギリセーフという状態での、今回のお預かりとなりました。

ベルトがズレて回転してしまった事が最大の原因です。
その根源は、ベルトテンショナにありました。
画像では確認できませんが、ベアリングにガタが生じ、それが原因でズレが生じた様です。

ベルト周辺は、ベルトカスが付着し全体に黒ずんだ状態になっていました。

切れてからでは、代償が大きすぎるのがタイミングベルトです。
お客様も予防的に交換するという意識が高い、タイミングベルトですが適正な時期の交換が本当に大切であると改めて痛感する今回の作業でした。
Written by Hashimoto

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