695esseesse新車を整えました
納車後間もない695エッセエッセは新車メンテナンスとしてお預かりをさせて頂きました。
ブラックの695エッセエッセを見るのは初めてでしたので、斬新・新鮮な印象でした。
新車であれでもメンテナンスを行う。
この最初の第一歩がとても大切だと私たちは考えています。
車には個体差が存在し、それらは個性として解釈するのか出来として評価するのかは皆様それぞれの考えで良いと思います。
私たちは出来る限り個体差を拭い、車として本来の性能を発揮でき、ポテンシャルの差が無い仕立てを行っています。
「どうして隣に居る人と同じ車なのに、その車は真っ直ぐ走ることが出来て、なおかつコーナリング性能も良いの?」
そんな場面に直面した時、それこそが個体差ゆえの性能差であると考えます。
=イコールなコンディションに整えて、そこからカスタマイズやチューニングを施す。
とても理にかなった車遊びだと思います。
新車整備を行う中でも、様々なテスタも併用し、作業を行います。
走行距離は700キロほどのアバルトでしたので、タイヤの減り・ディスクロータの減りには偏摩耗は見られず良い状態でした。
以下はTEXAレーザーエグザミナによる診断結果です。
この様に、タイヤ状態が良く・ディスクロータの消耗が起きていない新しい状態において、4輪アライメントを行う。
同条件で、ブレーキパッドを交換しておく。
これだけで、タイヤ寿命も・ディスクロータ寿命も、グンっと伸ばすことが可能です。
真っ白なホイールにブレーキダストが蓄積せぬ様に、SessA低ダストブレーキパッドを装着させて頂きました。
純正ブレーキパッドは、初期制動が高く、軽い制動力でカクッと効く事が特徴です。
また、黒いダストを放ち、ディスクロータのスチール材をも減らして制動します。
真っ白なホイールに金属粉が刺さり致命的な状況にならぬうちにケアしておくことは、2万キロ後に大きな差をもたらします。
新車らしく、とても綺麗な下回りです。
既に4輪トータルアライント作業を終えています。
アバルトのアライメント作業で重視するのは、FF車としてのコーナリング特性・直進安定性をいかに向上させるか。
また、オーナー好みの味付けを再現すべく、リヤのトー値をどのようにセッティングするか。
濃い味が好みの方もいれば、出汁の効いた薄味ながらも味わい深さを求めるか、答えは様々です。
最近のアバルトには、標準でエキゾーストバルブが備わります。
スポーツモード・ノーマルモードの選択で作動するほかにもエンジン負荷状況により制御されている様です。
画像中央に位置するのは、ヘッドライトのハイとコレクタです。
このセンサ数値により、ヘッドライトの高さを補正しています。
車高が変わればおのずと数値が変化するので、テスタによるキャリブレーションが必要となります。
何よりも真っ先に施工しておきたいのは、電気の流れの改善です。
アバルトに採用されるバッテリターミナルやアース回路は、長年の使用で劣化状況が目立ちます。
新車の頃は正常であっても5年後にはイマイチ。電気抵抗が多い事が長期使用に向かないという事です。
それらも新車時に改善しておくことで、不可解なトラブルを未然に防ぐ効果も望めます。
永く付き合う相棒に、今しかできない整備をご提案させて頂きます。
Written by Hashimoto