アバルト500 トラブル事例 ベアリングのトラブル 未然に防げます!
走行距離は36000キロ 程度ですが、点検作業の結果リヤハブベアリングに異常を見つけました。
乗って分かる症状では無く、リフトアップ中にリヤタイヤを揺すると、何やら「コトコト」と違和感があります。
場所の特定を進めると、各部の組み付けの問題などでは無く、ベアリングそのものにガタツキが発生していました。
走行距離は少ないと言っても、侮れませんね。
アバルト500・フィアット500 におけるリヤハブベアリングの損傷は当社では初でした。
過去に似たような事例は他車種でもありますが、8万キロを越えたあたりから発生するケースが多い症例です。
内部を分解してみると、分かりやすい原因が潜んでいました。
ハブセンターキャップの密閉不良によるものと思いますが、内部に水分が入り込み、その水分により錆が発生しています。
その結果、グリスが劣化し、ベアリング構造物に損傷を与えたものと考えられます。
製品不良などによるものでは無さそうです。
本来であれば交換をお薦めしますが、内部洗浄とグリスの交換・ハブのトルク管理でガタつきが消え、ベアリングの
回転具合についても軽症な範囲で不具合が済んだ為、即時交換には至りませんでした。
アバルト500のリヤハブベアリング、部品代金を調べてみると片側で23000円程する様です。
交換には、リヤキャリパとロータを外す必要があります。
リヤキャリパを外すには、リヤのハブキャリアを外す必要もあります。
(キャンバーシムを挟む箇所です。)
作業費用も合わせると、結構な出費となりますね。
不意の出費の防ぐ為の予防整備として、ベアリングの点検・グリスの補充といった作業が必要な車種ですね。
今後の同型車種の定期点検時には、ご案内出来る様心がけていきます。