DS3レーシングは水廻りの予防整備を
車検整備にてお預かりをさせて頂いている シトロエンDS3レーシングです。
新車よりワンオーナで乗り続けられ、走行距離こそは少ないものの経過年数を考慮しての作業をご案内させて頂きました。
これまでに冷却系統のトラブルに見舞われたことが無く、しかしながらそれ故に不安な箇所への事前整備のアプローチが行えていませんでした。
今回は、一気に予防的交換を進めて行きます。
ウォータポンプのみ交換済であった為、それ以外の樹脂部品を中心に交換を行います。
関心するほどの樹脂多用車ですので、経過年数管理はとても大切です。
予防のつもりで取り外した、エンジンブロック裏側のウォータパイプは取り外しの際に割れた状態で外れてきました。
驚きです。
こちらは新品のパイプの状態。
肉が薄い事が原因です。
もう少し頑丈な造りだともう少し長持ちするのでしょうけど。。
エンジンの温度管理の重要部品 サースタットです。
イタリアの車と比べると、同じ部品で有りながらもこの複雑さにはいつも驚きます。
一体何本のウォータホースを一箇所に集約しているのでしょう。
この場所は、サーモスタットと先程のウォータパイプを繋ぐ場所です。
若干ですが形状の変更が行われています。
このシリーズのエンジンの場合、サーモスタットの不具合によるエアコンの作動不良も起こり得ます。
とても賢く、複雑な制御を行う車ですので、ひとつひとつの部品の適正管理が重要です。
その他、樹脂製のウォータパイプ・タンクなども交換を進めていきます。
一連の組替えを終え、加圧テストを行います。
組戻してからの水漏れ発覚は絶対に嫌です。
この後はエンジン・タイミングチェーン廻りのメンテナンスを行います。
Written by Hashimoto