工場通信番外編
ビンテージランタンのメンテナンス
夏期休暇を終え、今週より営業を開始しました。
休み明け早々より、多数のお客様にご来店を頂き、沢山のお車をお預かりさせて頂いています。
今回は私の趣味時間をお届けします。
「Coleman」誰もが知るアウトドアの老舗ブランドですね。
コールマンブランドの中でも人気が高いのが、ホワイトガソリン燃料とし点灯させるランタンです。
ガスボンンベ式が便利なのは重々承知ですが、私は手汲みポンプのガソリンランタンが好みです。
LEDランタンだともっと便利ですよね。LEDと、ガソリン、両方を持つのがベストだと思います。
ガソリンランタンが好きな理由ですか?「めんどくさい所」でしょうか。
すぐに点灯させる事が出来なくて、メンテナンスが必要で、1年位使わずに置くと加圧すらできなくなるという曲者です。
さらには発光体にはマントルと言う特殊繊維を用いるのですが、マントルはそのままでは使用は出来ず、空焼きをしなければいけない。
空焼き後のマントルは、風が強く当たるだけで粉砕します。
なんとめんどくさい物なのでしょう。
こんなにめんどくさい物に、マニアが世界中に存在するという事実が面白いですね。
そんなわけで、定期的なメンテナンスを行いました。
アッパーセクションを分解し、加圧ポンプも分解。
ススの除去や、錆取り、ポンプシールの潤滑を行います。
構造はとても簡単で、キャブレタが分かる方であればメンテナンスはとてもカンタンです。
アナログな構造は、基本がしっかりしていればいつまでも使用可能なのは、魅力です。
ここが加圧ポンプですね。シール部にはラバーでは無くレザーが使用されています。
専用のオイルを塗布する事で、正常な機能を維持できます。
加圧し、気化状態になった燃料がこの管を通り、マントル部へ降下し、空気の混ざった混合気に点火させる事で点灯する仕組みです。
ブラスとスチール素材で構成されていて、ウォータブラストにより美しく素材感を活かした仕上がりになりました。
2機あるコールマンランタンは、どちらも200Aと呼ばれるモデルで、それぞれ1960年代の品物です。
国内では価格が高騰しており、コンディションの良い物はそこそこ高額となります。
私の持つコールマンランタンはニュージャージー在住の妹より、現地調達をしてもらい、送ってもらったことが入手経緯です。
アメリカでは日本よりも安価に購入が可能で、発送の梱包をしっかりと行えば良い状態で輸入する事ができます。
こういうアンティークな物に趣きを感じながら過ごす時間は、至福な時間です。
アウトドアグッズでありながら、インドア要素満載なランタンの魅力をお届けしました。
Written by Hashimoto