クリオ2RS タイミングベルトと発電機の交換
車検整備でお預かりをさせて頂いている クリオ2RS フェーズ1です。
現在当社ではクリオ3RSが入庫台数右肩上がりの状況が続いていますが、こちらはその先代モデル。
基本のエンジンはF4ですのでほぼ同じ。出力は170馬力位です。3RSは200馬力。その差は吸排気とエンジンマネージメントによるメーカーが作り出したチューニング要素です。
3RSの方がスペック的には勝るのですが、2RSの武器はなんといっても軽量ボディ!うまく軽量化を図れば1トンに満たない重量に仕上げる事も可能です。
2リッターNA マニュアル 1トン以下!今の時代背景を思うと凄まじいスペックですね。
タイミングベルトの交換は、今回のお預かり時に行う予定は無かったのですが。。
オルタネータを交換するつもりで、分解を進めている際に「ベルトに多くのヒビ割れを発見」これは交換すべきと判断し、お客様にご相談をさせて頂きました。
モータスポーツシーンでの使用が多いので、ベルトのひび割れは絶対にNG!という事で、タイミングベルト交換も同時に行う事になりました。
以前から気になっていたクランクシャフトのフロントシールからのオイル漏れもこのタイミングで修理しましょう。
クランクシャフトのスプロケットを抜き取るのですが、少し錆が出ているだけでうまく外れてきません。
簡単なツールを自作していますので、それを使って抜き取ります。
クランクシールを交換し、ウォータポンプの取付部フランジも綺麗に清掃します。
ウォータポンプの取付ボルト。結構錆びるのですよね。ねじ山にダイスを通して、その後はウォータブラストにて全体を清掃し、取付時には防錆処理も行って組み付けます。
お客様よりお伺いしていた案件「エンジン始動時にベルト鳴きの様な音がする事があった」ですが、回転物を調べてみてもそこに直結する事は見当たらず。
もしかしたらここでは?と思い分解してみると、正解を見つけたかもしれません。
オルタネータベルトを張る為のオートテンショナですが、可動部分が錆びていてまともに正常作動をしていません。
ベルトの張力を一定に保てなくなるので、対策を施します。
錆を落として、その後は面を均一にする為に磨き込み、カッパーペーストによる潤滑・防錆を行い組み付けます。
とても滑らかに動くようになりました。
ベルト交換の際に取り外す、フューエルラインの接続部はセーフティワイヤによる抜け止め対策を施して組み付けを進めます。
この後は発電機の交換を行います。
17万キロ未交換のオルタネータはいかがなものか。
Written by Hashimoto