エンジン破損直前!間一髪間に合いました!


プジョー206RCを車検整備にてお預かりさせて頂いています。
当社でのメンテナンスをお任せいただくようになってから数年が経過しました。

お預かりをさせて頂いた後の、メンテナンス内容の決定について現車を確認するのは大切な事です。
メンテナンス歴が長いお車の場合は、現状把握に加えて自社整備履歴の参照も重要な要素に繋がります。

今回、気になったのは当社でのタイミングベルト交換の履歴が無い事でした。
年数経過・経過距離を考慮し、今回の作業内容としてご案内をさせて頂きました。

ベルトカバーを開けて驚く事の発生です。
端部に傷を負ったベルトが目に入ります。そして、ベルトカバー内部には、ベルトカスが充満しています。

ベルトラインのアライメントは正しくなく、どこかでずれている模様でした。

拡大画像はベルトテンショナですが、ここに関しては大きくズレが生じています。
タイミングベルトカバーが無ければ、外れてしまっていてもおかしくない状況です。

調べを進めていると、おかしなことが起きている事に気がつきます。
アイドラプーリと言う、ベルトの張りを維持するローラベアリングですが、ここの固定ボルトが手で回る程に緩んでいました。

緩んだ原因も、作業を進める中で判別出来ました。
以下は該当部品と、ロックボルトです。

右がこれまで装着していたボルト
左はこれから装着するボルト
ボルトの長さが少しですが、長いのですね。それにより、ボルトホールの最奥で底付きし、アイドラローラを締め付ける事が出来ていないという事でした。

アイドラローラに振動や、その他の力が加わる事で緩みが生じたものと考えられます。
あと少しでボルトが脱落するか、傷みが進行したベルトが切れるか、何かが起きていたはずです。
間一髪で間に合い、ホッとしました。

206RCは、カムプーリの位置決め確認がとても施工し辛い事で有名です。

SSTによりロックは可能ですが、いかんせん穴が細すぎる。。
位置決め・確認の際は検査カメラを使って、目視確認も行っています。


そして、潰れ切ったエンジンマウントです。
ぺったんこになっていました。
ベルト交換により、安心感が増し、マウント交換により微振動が減り快適に。

消耗御品交換の作業ですが、色々な発見があるものです。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

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