FIAT500Sのステージ1メンテナンス施工
先日リフレッシュ整備ををスタートしたフィアット500Sは当社での本格的な整備は初めて、という事でレッドポイントでの基本整備ともいえるステージ1メンテナンスの施工を行いました。
ステージ1施工前にエンジンのかかった状態でヘッドライトなど灯火類の全点灯・エアコンの風量全開・リヤのデフロスターをオンにするなど電気負荷を与えた状態にすると、アイドリング時に14.01ボルトあったバッテリー端子間電圧が13.53ボルトまで低下してしまいました。
これがいわゆる電圧降下(電圧ロス)を起こした状態でありオルタネーターで発電された電気が無駄になっている事を表します。
そんな電気の無駄を少しでも減ら為に行う整備がステージ1メンテナンスとなります。
フィアット500では純正のバッテリーターミナルの作りが貧弱な作りとなっており、バッテリーポストへの接触面積が少なくこれを交換することで改善が見込めます。
しかし純正ではバッテリーターミナルと純正配線が一体となっている為配線をカットし端子を制作し新しいターミナルへ交換します。
そしてそこに新しくオルタネーターのB+端子からのダイレクトケーブルを新たに制作し引き込むことで改善していきます。
マイナスターミナル側には電流制御ユニットが付いている為ターミナル交換を行うわけにいきません。
そもそもその作りは悪くなくしっかりとバッテリーポストを咥え込んでいますので交換の必要が無いというのが正解です。
それでも足りないのがマイナス側のアース配線の容量不足。
純正はワンタッチで外せるケーブル1本のみなのですがそれを補うべく新たにエンジンとボディに新たなケーブルを制作取り付けし改善していきます。
ステージ1施工後に施工前と同一条件で電気負荷を与えた状態のバッテリー端子間電圧は14.03ボルトとなりました。
施工前は13.53ボルトまで電圧降下を起こしていましたので0.5ボルトの電気の無駄を解消することが出来ました。
電気の無駄を無くし常に安定した電圧を供給できる環境を整える整備がステージ1メンテナンスとなります。