32万キロ走破の156JTS 今回のお題は
エンジンの出力不足改善


長距離走破な156JTSは順調に走行距離を伸ばしています。
今回は12ヶ月点検にてお預かりをさせて頂いておりまして、その距離何と!

「324.849キロ」です。働く車が僅か数年でこういう距離になる事はあるみたいですが、コチラはアルファロメオ。
新車からワンオーナーの156JTS。この距離の到達には並ならぬ努力がたっぷりです。

試運転の際にとても気になったのが、エンジンの出力不足です。
特に高負荷時のパワー感に盛り上がりを感じず、あれ?な印象でした。

原因を探ると、重要な要素の2つが正常に機能をしておらず、なるほど~!でした。
1つ目は、可変バルブタイミングの制御を行うソレノイド。
こちらのソレノイドの動きが悪くなっており、バルブの適正な開閉が行われていませんでした。
探り探りでの作業を開始し、対処を行ったので作業中の画像は残せていません。

新品交換をしておきたいところですが、単体テストとバルブの清掃を行い、ひとまずは動く様になりました。

もう一つはコチラ。
バキュームホースが変質していました。
このホースの接続先は、インテークマニホールドの長さを切り替える為のアクチュエータです。
そう、2リッタエンジンはこういうギミックまで備わります。
低回転時はインマニの長さを長く。高回転時は短く。混合気の流速を最適化するための機構ですね。

そんな大切なホースですが、ホースの中を見てみると。
ホースが溶けて、詰まっていました。

これではバキュームコントロールが正常に行われません。

念の為に、アクチュエータの単体点検・ダイヤフラムの点検を行います。

処置後は、走りに大きな違いを感じられる様になり一安心です。
高回転までしっかりと吹き上がり、鋭い性格を取り戻しました。

Written by Hashimoto

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