アバルト595 リヤ・ビッグロータ コンバージョン!


ラストスパート作業です。
アバルト595にお乗りのお客様より、緊急ご依頼を頂きました。
作業の内容は「リヤ・ビッグロータKIT」の組み付けです。

リヤブレーキディスクの大径化によるメリットは、見た目の格好良さだけでなく、制動バランスの改善です。
ブレンボキャリパによるノーズダイブ気味のブレーキは、「あ~フロントばかり効いているなぁ」と思わざるを得ない。そんな印象が強いです。

ディスクロータを大径化し、キャリパーをオフセットし制動ポイントを外側へと移動する事により、リヤの制動力を上げる事が可能です。
そうすると、リヤからの効きを体感的に感じる事が出来る様になり、扱いやすいブレーキシステムとして成立することが特徴です。

作業前は、ホイールのセンター付近にチラッと覗くロータとキャリパーです。240mm外径のディスクロータではこんな感じですね。

アバルトのリヤキャリパとロータを分解する際にいつも思わされるのが「なんでこんな設計なの?!」です。
こういう所がイタリアンとでも言いましょうか、笑える構造です。

リヤキャリパのブラケットを固定するボルトは、まともに緩める事も、緩んだ後のボルトを抜くこともできません。


工具を駆使して、緩めてもトーションビーム本体にぶつかってしまい、抜けません。もう慣れましたが、最初の頃は戸惑いました。
ハブの付け根を緩めれば良いのですが、アライメント値に狂いが出るため避けたい所です。

今回は、追加作業としてリヤハブベアリングも交換する流れとなりました。
走行距離は多くは無いですが、ベアリングのゴロツキ感が気になり、急遽追加作業です。


新品のベアリングには、追加でグリスの注入しての組み付けを行います。こうするだけでベアリングの耐久性がまるで変わります。

ビシッと整ったところに、ビッグロータを組付けます。

ノーマルディスクサイズは外径 240mm
オリジナルの大径ロータサイズは外径280mm
一目瞭然のサイズ差です。

40mmのサイズアップを実現すべく、キャリパーを斜め上方にオフセットマウントします。ハンドブレーキケーブルも、ブレーキホースも無加工にて施工は可能です。


キャリパ本体が、オフセットマウントされると何故かカッコイイのですよね。
ホイールが装着され、地面に接地する事でもう少し上方気味にセットされている様に見えます。

ビフォア・アフタの視覚的差がとても大きいです。
当初は、チョロッとだけ見えていたキャリパとロータが、その存在感を明らかにする位に見える様になりました。

こちらが作業前の、ノーマル装着時。
キャリパーとホイールの隙間にご注目。

こちらは作業後の、ビッグロータ装着時。
半径で20mmのサイズアップですので、指2本分程キャリパが外側へ移動しています。

制動力・制動バランス・見た目 3点が気持ち良く上がるお勧めパーツです。
Written by Hashimoto

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