アバルト500 595 リヤキャリパーのオーバーホール
キャリパ塗装で見た目もリフレッシュ!
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車検整備でお預かり中のアバルト500は、リヤブレーキキャリパーのオーバーホールと合わせて、リペイントを行います。
現在イエローのキャリパーが装着中なのですが、塗装の状態が悪くひび割れが気になります。
ところどころ から赤色が見え隠れしています。
そう。元のキャリパーカラーは赤色なのですね。
キャリパーを塗装する際に大切なのは、下地処理を入念に行う事。
これはボディに関しても同じ事ですが、ボディとは比べものにならぬ程塗装前は汚れが酷いです。
塗装作業は当社では無く、お任せするのですが最低限のマナーとして洗浄~初期段階の下処理はしっかりと行ってから依頼します。
キャリパを分解後に、シリンダ・ピストンの点検を行いました。
その後、トレントによる洗浄で大まかな油汚れを落とし、ウォータブラスト処理を行います。
と言うのは通常のキャリパーの場合です。
今回は、赤色の上に厚く塗られていた黄色を除去する必要がありましたので、ウォータブラストでは歯が立つわけが無く。。従来のサンドブラスト処理にて本来のカラーである赤色が全面に露出する状態まで塗装を剥離しました。
キャリパーは形状が複雑なだけに、塗装屋さんの足付け作業では黄色を落とすのは非常に困難な作業となります。
塗装完了後は、組み付けを進めて行きます。
あらかじめ洗浄を行っておいた細かな部品を組付けていくのですが、綺麗な部品を組み上げていくのはとても気分の良い作業です。
純正品としては、この「リペアキット」が供給されないのが残念な事。
キャリパアッセンブリとなるわけですね。なので、別ルートより調達しています。
出来たてのブレーキキャリパーは、まるで新品部品みたいです。
洗浄器具が充実してからは、この類いの作業の効率と完成時のクオリティが桁違いに上がりました。
設備のおかげですが、施工する側の満足感も桁違いに上がります。
結果的にお客様の満足度も向上する。大切な事です。
エア抜きという言葉は皆様ご存知かと思います。
どんな感じでエアーが出てくるのかを見た事の無い方も多いと思います。
リザーブタンク側に、圧力装置をセットし、任意の圧力を設定します。その後キャリパのブリーダーを緩めるとご覧の様にポコポコとフルードにエアーが混じって排出されます。
昔は2人がかりでの施工でしたが、現代はブレーキの油圧回路が複雑な為にペダルの足踏みによるエア抜きではABSユニット内部に滞留するエアーを排出する事は難しくなってきました。
当社のオリジナルパーツである「アバルト500 リヤ・ビッグロータKIT」をご装着頂いているお車です。
ローター外径で40mmのサイズアップとなります。フロントにブレンボキャリパーが装着済のアバルトが多いですが、リヤ側の制動力を上げることでブレーキバランスを整え、ノーズが沈み込む感じを抑える事が可能です。
ブレーキ整備は大切です。
スポーツ走行派の方は適正なタイミングで、街乗りオンリーの方は経過年数で管理し、最善を維持できる様にご案内をさせて頂いています。
Written by Hashimoto