ツンエアー500はオルタネータの点検作業
流石は20万キロ!よく頑張りました!


エンジン・ミッションの組付け作業を進め、補記類廻りの組付け作業を進めているのは、大作業進行中のツインエアーチンクです。
走行距離が20万キロですので、オルタネータの点検を行いました。
今まで発電状況のトラブルには見舞われなかった様ですが、中身を開けてみると。。

スリップリング(オルタネータ側の回転軸のブラシの当たる相手)はめちゃくちゃ激しい段付き摩耗をしていました。

ICレギュレータに備わるブラシもめちゃくちゃ減っています。もう残量無いですね。
ブラシの新品は、非常に長く、内部のスプリングで適量が露出するように押し出されます。目一杯出て来てもこの量ですので、発電機は間もなくその仕事を終えるところでした。


スリップリングは、研磨・再使用はほぼ不可能なレベルの減り具合です。
ブラシとスリップリングの関係性は、ブレーキパッドとディスクロータの様な物。どちらかを新品にしても本来の性能は発揮出来ません。

余談ですが、こういう部品を分解する際は信頼出来るドライバーが必要不可欠なのでよね。
先端の規格・サイズが合った物でなければ、絶対にネジ頭が潰れます。
グリップが長すぎても操作性が悪く、力を入れた際に芯を捉えられず逃げてしまいます。

そこで役立つのが、この MAC TOOLS の特注プラスドライバーです。
カタログ外モデルです。
スタッピ・ドライバと呼ばれる、本来は小さなドライバになるために設計されているグリップに、スタンダードサイズの先端を組み込んでいます。

とても良い感じに芯を捉え、操作できるのが特徴です。
気になる方は、ご相談を頂ければ受注も可能です。数千円です。
メカニックにとって工具は仕事のモチベーションと所有欲を同時に満たす満足感の高い物です。
お客様には[FUN TO DRIVE]を。メカニックは[FUN TO Maintenance]ですね。

新しいオルタネーターの、フリクションプーリの作動状況を確認。
このプーリー、純正の単品供給価格を調べたら¥51000-税別!オルタネーター本体(プーリー付き)は約¥56000-税別。
アッセンブリ交換をするか、修理するかの選択を悩ませてはくれない価格設定でした。

今回の作業の際に、オルタネーターの点検・交換を行うことが出来て良かったです。
このまま気にせずに組み付けを進めていたら、きっと早い段階で発電機の不具合が発生していたはず。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto

関連記事