プジョー 1.6THP はココが弱い!


様々な車にエンジン型式こそ違えど、共通のエンジンとして1.6ターボは使われています。細かな違いはあるものの、水回り(エンジン冷却系統)についてはウィークポイントが複数個所に渡り存在します。
なんでも樹脂化。。最近は多い事情ですが、それにより従来の部品の耐久性の高さを実感する事が多いです。

大掛かりな作業を進めているRCZは、水回りのウィークポイント改善作業を随所に施しています。
クーラント(LLC)を入れるタンクですが、ここには3本のホースが接続されています。画像を見れば分かる様に、極細のチューブは樹脂製でして、タンクとの接続にも樹脂のクリップが使われています。イタリア車はこういう箇所はラバーホースにホースバンドの組み合わせであることが多く、昔ながらの方式ですが実は安心感の高い方式であったりもします。

この樹脂ロックは、取り外すと同時に爪が折れてしまうという不安要素満載ですので、良いタイミングでの交換をお勧めしています。

同じ個所の部品の様子です。エンジン側に接続されているクリップは形状が異なり、熱の影響からか外すと同時に割れてしまいました。
走行中にポキッと折れていたらと想像するとゾッとします。

リザーブタンクから、タイヤハウスまで下り、エンジンの裏側へとクーラントを導くホースです。
ここは、オイル漏れによりゴム質変化の影響を受け易い個所ですので、今回も若干ですがゴムがふやけた状態に変質していました。
変質したゴムホースは、圧力により膨れ易くなりますので膨張破裂の危険性が懸念されます。

クランクプーリの直ぐ傍のこの部分ですね。

楽しさ満載に仕上げる為には、同時に安心できる個所を増やす必要もあります。
バージョンアップと保守性とをバランス良く合わせた整備を心がけています。
Written by Hashimoto

関連記事