工場通信

アバルトのリヤサス・想像以上に｡｡
各部の組み替えを進めています

オリジナルサスペンション組付け中のアバルト595です。このお車は、冬場に融雪材を大量に散布する地域ですので、以前よりサスペンションパーツに発生した大量の錆びが気になっていました。特に、リヤダンパーの錆びは酷く見るも無惨な姿に変貌していました。
右リヤのダンパーは外傷のみならず、内部機構も完全にダンパー機能を失っており、更には右リヤのスプリングは折損！折れてグニャリと変わり果てた姿に。。
ここまでの塩害は初めて見ました。季節柄ハロウィンな装いですかね。

そりゃ乗り心地も悪いし、異音もします。

フロントストラットを固定していたボルトは、こちらも固着しており抜き取るのが大変でした。幸い新品の純正ボルトの在庫が有りましたので防錆も行い綺麗に組み直し。

フロントには、スフェリカルアッパーマウント N-1 を組みますので、スプリングアッパーシートはベアリング内蔵式を組付けます。これらの部品は自社企画生産ですので、組付け時には手作業でグリス詰め～シールの組付けを行い、商品をコンプリート状態へと用意しています。アバルト用オリジナル車高調の販売が決まると、仕込み作業は案外時間を要しています。

リヤホイールに8.5Jを装着されているアバルトですので、これまでも沢山のサスペンションストロークの際に、右リヤのインナライナにタイヤが干渉する事があったそうです。
確認すると、干渉箇所は綺麗に痕跡が残っていました。この裏側には、フューエルフィラーネック関連の部品が詰まっています。ですので、ライナーを直接ビス留めする事が不可能ですので何とかクリアランスを確保すべく工作しました。


干渉箇所のみをカットし、2分割化。何も無くなるのは不安なので、クリアランス確保の為に2分割の部分は、壁の向こうからタイラップにて固定し張りを持たせる事で少しでもホイールから遠ざける様に固定しました。

新たなサスペンションパーツが錆害に犯されないことを祈ります。

若干各部に手間は掛かりましたが、順調に作業は進んでいます。
Written by Hashimoto