動力伝達装置の作業
中古車販売車両の作業-7
106S16の作業は、ドライブトレインに移ります。ドライブシャフトのリビルト作業と、軽量フライホイールへの交換に合わせてクラッチ機構のオーバーホールを施工します。
106のドライブシャフトはアウター側のジョイントがボール式では無く、3ウェイのニードルローラー式です。アウタージョイントはステアリング機構と組み合わせて左右に動くため、多数のボール式の方が摺動抵抗のムラが無く、動きがスムーズなのがメリットと言えますが、採用されているのはその逆ですね。ですから、内部の疲労軽減の為にもグリスの入替え頻度は多い方が長持ちします。ドライブシャフトを長持ちさせるかどうかは、グリス管理次第と言っても過言ではありません。
一昔前なら、ユニバーサルジョイントを覆うブーツがラバー製ですので一定期間で破れます。
経験ありませんか?ホイール外すと、裏側に多量のモリブデングリスが付着していて、掃除が大変だった事。あの頃はある意味、定期的にドライブシャフトをメンテナンスせざるを得ない時代でした。現代は、アウタージョイントに用いられるブーツは主に樹脂製ですので滅多なことが無い限りは破れません。ですので、内部のグリスは劣化が進み、粘度が下がりサラサラの油状に変質します。そうなると一気にユニバーサルジョイントへのダメージが増します。
ですからドラブシャフトブーツが破れていないからと言って安心するのでは無く、予防的にメンテナンスを心掛けることが重要です。
上の画像はユニバーサルジョイントの清掃が終わり、これから新しいグリスを充填し、ブーツを組付ける所です。
ドライブシャフトのリビルトを終え、組み上がったサスペンションアッセンブリ、ボールジョイントを組替えたロワアーム。これらは組付け待ちの状態となりました。
オリジナルパーツの軽量フライホイールを組付け、クラッチ関連を組付けました。
組み付けの際に見つけました。フューエル・プレッシャ・レギュエレータのバキュームホースに亀裂が入っています。
後ほど交換を行います。この部分は、エンジンの負圧で作動しますので、ホースの破れやひび割れは2次空気の混入を招きます。空燃費が狂う事に繋がりますので、交換が必要です。
順調に作業が進行しています。引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto