ルーテシア3RS 足回りの異音について ケース1
このところ、ルーテシア3&クリオ3 RSの入庫が途絶えません。
12ヶ月点検・車検整備・タイミングベルトの交換などなど、皆様いろいろな内容でお越しいただいています。
時期的タイミングベルトの交換が多い様ですね。
ルノーのタイミングベルトの交換、1回目は早めに交換する事をおすすめしています。
ベルトのひび割れ・ベアリング類の損傷、結構な確立でゾッとする物出てきます。
また、施工のタイミングは圧倒的に今が旬です。
なぜなら、タイミングベルトのキット(ベルト+テンショナのセット部品)が凄くお値打ちになっています。
ルノーの純正部品価格は変動が激しい為、値上がり・値下げが不定期に行われます。
キット価格が、3万円近くしたり、2万円近かったり、結構変わります。
そして、今はおそらく底値!?1万円台前半です。
ですので、ウォータンポンプを交換し、クーラントまで交換しても案外お値打ちに仕上がります。
注意したいのは、クランクシャフトプーリです。
以前に、カングーでも取り上げています。
これはルーテシア3RSにも当てはまります。重要点検項目ですね。
話は変わって今回は、足回りの異音について少し。
ハンドル操作に合わせて「ギーギー」と泣きじゃくります。
ルーテシア3のサスペンション構造は、複雑かつこだわった構造です。
動く箇所の豊富な構造ですので、異音の発生状況に合わせて悪い箇所は異なります。
今回の不具合はこんな所に潜んでいました。
ダブルアクスル・ストラットの構造上の要の部分、異常があるのは指先の部分です。
ナックルやハブキャリアと呼ばれる箇所の一部にガタが発生していました。
内部にはニードルローラベアリングが組み込まれている為、ステアリング回転軸方向の動きを円滑にするものです。
そこに大きなガタが発生し、錆も確認できました。
ハブベアリングはきれいに分解できましたので、再使用できそうです。
ベアリングの状態も非常に良いです。
この際に注意すべき点は、ABS用の回転信号を作り出すマグネット部の損傷です。
肉眼ではその良し悪しを確認できませんので、専用のゲージでチェックします。
ゲージには、細かい砂鉄が入っていて、磁力に対してその状況を浮きああがらせます。
綺麗なサークルを描いていますので、異常はありません。
ねじ山修正、手間のかかる事ですが大切です。
ネジロック剤の塗られた箇所ですので、スムーズにボルトが挿入できません。
組み付けの際のボルト・ナットは無理な力が掛からぬように締めこむのが基本です。
各部の組み付けを終え、試運転~サイドスリップテスト・調整を行い、完成です。
ルノースポールの非常にお金の掛かった足回りを活かすも殺すも整備次第です。
しっかりと万全の状態でドライブをお楽しみいただくため、あらゆる内容の整備をお任せ下さい。