フィアット500 デュアロジック整備
アクチュエータの交換作業


フィアット500ツインエアー デュアロジック車がトランスミッションの作動不良で入庫しました。以前より継続的に作動不良を起こしながらも、エンジンの再始動により復帰していた様ですが、その状況も永くは続かず今回の修理へと至りました。

修理するのも不可能ではありませんが、消耗品が含まれることや修理を行う際の工数、色々と加味するとアッセンブリーの部品がいかにお値打ちか納得できます。現在入手するパーツは品番変更を繰り返した末の最新型のアクチュエータとなります。従来とはソレノイドの形状も変化し、見た目からの安心感も見受けられます。

車両側への取付の前に、やるべき事があります。
今、熱い話題のオイル「SessA Maxi Clear」への入れ替えです。

新品のアクチュエータには、もちろん新しいオイルが入っています。タンク内のどこまでオイルが入っているのかが一目瞭然、分かり易い茶褐色です。

このオイルを遠慮なく排出します。

そしてマキシクリアーへの入替え。

同じレベルの所まで、オイルを充填しました。透明度が高すぎて入っているのかわかりませんが、ちゃんと入れています。
サラサラとしていますが、それでいて耐熱性・油膜保持力は高く、アクチュエータの仕事量を軽減させることがこれまでの使用結果で実証済です。最も驚くのは、油圧ポンプ作動時の音の変化です。ポンプがラクに作動できる様になる為、その変化が出るという事です。
つまり、システム全体が作動時の負担を軽くして、動く事が出来るのです。

アクチュエータの、クラッチフォークを繋ぐレバーも交換します。スチール製ですが、凹みの内部が段付き摩耗をしますので、正常なクラッチ凝結の為に交換します。クラッチ操作及び、半クラ位置を自動調整で行うシステムですから、こういった箇所の摩耗により正常判断が出来なくなります。安価な部品ですので同時交換が正解です。

各部の組み付けを行い、システムのエア抜き・初期設定・クラッチ設定を行い、試運転を行います。
引き続き作業を進めます。

Written by Hashimoto

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