308GTi アルコン・ブレーキのメンテナンス
380mmブレーキディスクは流石に大きいです


初めてのメンテナンスをご依頼いただくお客様の308です。ハイパワーなエンジン出力を誇るGTiですので、フロントのブレーキキャリパーも、ディスクロータもとても立派な物が備わります。純正装着としては珍しい「alcon アルコン」製のブレーキシステムです。
迫力もあり、キャリパ剛性もあり、とても頼もしいブレーキなのですが、問題がありまして。
キャリパ構造がレーシングキャリパーの様になっており、ピストンのダストブーツの備わらない構造です。それゆえに、ピストン内部に塩カル被害が侵食する事が多く錆の問題が発生しやすいです。

豪快かつデリケートな部品ですので、今回はキャリパオーバーホールを前提に作業を始めました。


新品のキャリパピストン、そしてキャリパーシールを用意して作業を進めています。異径ピストンですので、2種類のピストンとキャリパシールが必要となります。ちなみに、在庫品です。なかなか無いのではないでしょうか。アルコンのキャリパピストンとシールを持っている工場は。

ブレーキパッドも交換を行いますが、高耐久・高性能・低ダスト SessA ブレーキパッドです。ディスクロータも新調しますので、このタイミングでこのパッドは、間違いない選択

だと自負します。

アルコンのブレーキディスクですが、構造が面白いです。大きさの割に軽いですよね。380mmロータはすべてがスチール素材の場合、なかなかの重さを誇ります。防錆処理を考えようかとも思ったのですが、外周と中心は異素材構造となっています。

外周はスチール素材ですので、マグネットがくっつきます。

内側はアルミキャストでしょうか、マグネットはくっ付きません。

いや~お金の掛かった純正品ですね~!こういうカーメーカーの拘りは大好きです。


確実な組み付けで、フロントブレーキのリファインを完了です。

まだまだ作業が豊富な308ですが、。順序良く進めて行きます。

Written by Hashimoto

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