クラシックミニのステアリングコラムシャフトのリペア


何かと作業の多いクラシックミニです。構造が生産当初の1959年の発売当初のままですので、現代車では考えられないリペア作業も時には必要になります。本当の意味でのラックアンドピニオン式ですので、ラックに対してステアリングシャフトがダイレクトに直結です。現代の構造ではステアリングシャフトにはユニバーサルジョイントが備わり、テレスコ機能の伸縮部があったりとダイレクトにラックに入力する事はありません。

シンプルな構造ですが、それ故に軸受けにガタが定期的に発生します。
今回は、コラムブッシュの交換を行い、そのガタつきを改善します。
画像の白色の樹脂部品は、コラムのケースと軸部の間に収まるブッシュです。非常に交換のし易い部位ですがその分耐久性も劣ります。

ステアリングシャフトは汚れや錆が付着していましたので、旋盤に掴み回転させながら軸の研磨を行います。


磨き込まれピカピカになりました。

その後は、ハウジングに収めたブッシュの内径を、コラムシャフトの外形に合わせるためリーマー加工で寸法を調整します。

新品の樹脂ブッシュは内径が狭い為に、そのまま組み付けるとステアリング操作が重たくなります。復元力も抵抗が増すためにハンドルの戻りが遅くなります。内径調整を行ったブッシュは、シャフトの摺動がスムーズになりますので快適なステアリング操作が可能になります。

Written by Hashimoto

 

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