新車のアバルト595 仕上げていきます
フルオーダー・コンプリート・アバルトの製作 第5章
連日作業を進めているのは、フルオーダーの595コンペです。本日は、先日行ったフロントブレーキに引き続き、リヤブレーキ系統に着手します。
用いるのは、オリジナル商品の2種類です。SessA 低ダストパッドと SessA リヤ・ビッグロータキット(ドリルド)です。ビッグロータキットには、3種類の設定があります。
プレーン・ドリルド・スリット です。今回ドリルドを選択したのは、純正がドリルドロータだからですね。
純正ロータサイズ 240mm オリジナルのビッグロータサイズ 280mm その差は40mmのサイズアップです。フロントはブレンボキャリパですので、どうしても感じてしまうのが、制動力のフロント勝ちな印象です。純正パッドの初期制動力が強すぎる性格と相まって、チョンっと踏んだだけで カクンっとフロントに制動力が寄ってしまいます。これをバランス良く整えるには、リヤの制動力を上げる事がベストです。
実際に、リヤ・ビッグロータキットを装着し試運転を行うと、グッとブレーキを踏んでもフロントのノーズダイブ感が緩和され、後ろ側からの制動力を感じ取れます。繊細なブレーキ操作が苦手な方にもおすすめかも知れません。4輪で制動するイメージに近づきます。
新車の美しい金属部品、こういう箇所は無塗装・無防錆 ですのでこの美しさを保って貰いたい思いから素材の質感を損なわない様な処理を施しました。
耐熱性を持った、クリアペイントです。防錆の為に黒く塗ってしまうと味気なくなりますので、素材感重視での仕上げです。こういう事が出来るのも新車ならではです。
この作業を行っている際に、お客様が作業風景をご覧になられ、ふと発した言葉が「これか~すげぇな」と。こういう何気ない一言で、当工場通信のご愛読者である事がすぐ様分かってしまいます。連日投稿されるコンプリートカーの記事をご覧いただいており、現車を見ると「このクルマの事か」と気付かれるのでしょう。嬉しい一言でした。
引き続き作業を進めます。
Written by Hashimoto