ルーテシア3RS サスペンションチューニング
リヤサスペンションの手直し
先日から作業を進めているルーテシア3RSのサスペンションチューニングです。きっとお客様は、いつ俺の車は完成するの?と思われていそうですが、ちゃんと進んでいます。8月に入ればすぐに夏季休暇が訪れます。残り日数を考えると、あれも・これも進めなくてわっ!っと若干あたふたしながら色々な車の作業を同時進行しています。
ルーテシア3については、フロントサスペンションは完了しましたので続いてはリヤ側に着手します。
KW Ver.3をもっと素敵な味付けにすべく、試行錯誤しながらの作業です。既製品のサスペンションキットは万人受けを第一に考えるので、尖ったセッティングを嫌う製品が多いのは事実です。選択するお客様からすると、実際に装着してみたもののイメージと違ったなぁ。となるのはその為です。KW Ver.3は高額で良い商品だと思います。なのですが、キットのスプリングに優しさを感じてしまいます。それ故に乗った印象が思った程スポーティにならず、そこを求める方にとっては頼りなく感じてしまうかもしれません。
でも、ご安心を。
ダンパーは、バンプ・リバンプ 共に調整可能ですのである程度のレートアップには対応が可能です。欲を言えば全長調整式ならば最高なのですけどね。
今回は、そんなVer.3の前後スプリングを変更し、ピロアッパーマウントでフロントサスの動きを適正化し、リジッドメンバーで剛体化を行い、出来る限りオーナーの希望に沿う味付けにしようと言う内容です。
オーナーは、ラリー・ダートラの経歴が有りでして、久々にモータースポーツを楽しむ為に今回の車両を購入されています。
つまり、キビキビとした動きを求められています。
リヤレートと、自由長を変更しアンダーステアを防ぎながら、短いストロークでサスの動きを抑えるべくセッティングを考えてみました。
アンダーステアについてはバネだけで解決する話ではありませんので、後に行うアライメントの数値も非常に重要になってきます。
トーションビーム式のリヤサスペンションは、車高を下げれば下げる程、リヤのトーインの値は大きくなります。そこを改善しなくては車高下がって見た目スポーティ、走らせるとなんだか前よりアンダーきつくない?という話が待ち伏せています。
スプリングアジャスターは、KWの物が使用可能です。特に加工を行わずとも、直巻きスプリングに変更出来るのはルーテシア3RSの良いところです。
こういう優しい計らいは、ルノースポールならではです。
なんとなくですが、設計時にそこまで考えている気さえします。
気合い入れて仕上げにかかります!
Written by Hashimoto