メガーヌ3 GTエステート
軽量フライホイール交換後2度目のクラッチ交換
作業に着手してから、他の作業を進めたりとしていた事もあり、本格的な着手に時間を要してしまいました。超重たいミッションを降ろし、クラッチの組み替えなどを進めています。
軽量フライホイールを組んでから既に2度目のクラッチ交換を行っています。予防整備意識の高いお客様のお車ですので、重整備の頻度も増えます。
クランクシャフトシールの交換と、メンドラベアリングを新調し新しいボルトでフライホイールを締め付けます。均一な緩めのトルク締めの後に角度締め付けを行います。最近は殆どの場合が角度締めボルトとなっています。当社でも様々な車種に対応すべく色々な種類のボルトをストックしています。
クラッチ機構を交換するのですが、メガーヌ2や3の過給器付きモデルのクラッチは、組み付け時に注意点が2点有ります。
ひとつは、ディスクの表と裏がとても判別しづらい事。もうひとつは、クラッチカバー組み付け前の儀式があると言う事でしょうか。
殆どの場合は、クラッチカバーの表と裏は識別が可能な事が多いです。
なのですが、このクラッチに関しては物理的考察では判断が出来ません。
優しい部品の場合はディスクにギヤボックスサイドの表記があったりします。それで無くとも、表裏を間違えて組むと構造物の何かが干渉したり等といった事態も発生するので仮合せ段階で理解出来るのですがこの部品はその点でとても難しい...
画像はディスクの表と裏です。スプラインハブの突起部の形状が異なるのですね。こっちが正解だろうと思った方向は実は逆というギミックです。
同業者の知り合いに念の為確認をとり、安心して組み付けを進める事が出来ました。
ここもなんだか納得の行かない機構でして。クラッチミートポイントが、クラッチが減っても変化の起きない様になっているアジャスタです。専用工具でカバーセンターを押し込みスプリングを縮め込んで組み付けを行います。なんでメーカーが最初からその様にしてくれていないのかが未だ疑問です。これについても先程の同業者さんと話をしていると「ハシモトさんっ!何年輸入車触ってるんですか!笑!」っと。まあ確かに輸入車の部品は親切では無いのですよ。知識が無ければ間違うことも誘発しますので、情報共有は大切だなと改めて実感しました。H田さん、ありがとうございました!
Written by Hashimoto