ルノー・カングー ハブベアリングの交換
12ヶ月点検でお預かり中のルノーカングー1の作業の一環です。
今回は、ドライブシャフトのメンテナンスを行うのですが、その最中にアクシデントが発生しました。
ルノーにありがちですが、ドライブシャフトのアウタースプラインと、ハブのドライブフランジの勘合がキツく、錆びも発生し固着する現象です。
大抵の場合は、プーラなどの工具により外れるのですが、今回は不可能と判断。
ナックル本体を取り外し、油圧プレスで抜き取る作業に切り替えます。
その後、無事に抜けたのですがプレスの力が加わることで、ハブベアリングにもダメージが掛かります。
抜き取り後の手回しでの感触には問題は有りませんでしたが、今後の使用過程で異常がでるのは避けたかったのでベアリング交換も行う事に。
抜き取りを終えましたが、ドライブフランジセンターのベアリングに対しての固着も発生していて、難航しました。
フランジの軸部にカジリ現象が起きており、旋盤で修正する事も必要となりました。
トラブルは色々と起きましたが、無事に組み付けを完了出来ました。
仕上げに特大のトルクレンチでハブセンターの増し締めを行います。
沢山の車に携わっていると思いますが、個体差は個性だなと。
その車に合せた対応が必要で、マニュアル通りには進まないことが楽しく思える場面が多々あります。
Written by Hashimoto