インジェクタノズルの最適化はASNUで
ステージ3メンテナンスを進めているルーテシア3RSの続いての作業は、燃料噴射ノズルのクリーニングです。取り外したノズルを確認すると、ロングリーチノズルの先端部には周囲にも汚れが蓄積されています。バルブ開閉サイクル中に排気ガスが吸気側へ吹き返す現象は少なからずどんなエンジンにも発生する現象の為、その都合上吸気側にもスラッジ状の汚れは蓄積されます。
その際に発する汚れが、ノズルの先端に開けられた噴射孔にも入り込み、ノズル内部の汚れに繋がります。防ぎようの無い現象とも言えます。
これを洗浄するには、機械に頼るより他に手段は無く、当社ではASNUインジェクタテスタ・クリーナを使用しています。
超音波を発するバスタブ内で、ノズルを様々な周期で開閉させる事で性能回復を期待できる洗浄作業を行います。長期放置されたエンジンの場合、ノズル内部のソレノイドが固着し、燃料を噴射しなくなるケースも見られます。その様な場合でも入念なクリーニングにより、ある程度の状態までは復活させられる事もあります。
ノズルの型式によっては噴霧パターンや噴射量を計測できるのですが、ルーテシア3の場合それを行う事ができません。メガーヌ3の場合も同様です。
クリーニング後のノズルです。多孔噴射の出来るインジェクタノズルは魅力的です。多孔イコール大量噴射ではなく、同じ量の燃料を出来る限り霧化する事が可能で燃焼状態の向上に貢献します。
この後は、インマニが外れている状態ですのでタイミングベルトの交換を行います。
Written by Hashimoto